20~24歳ではマルチ・マルチまがい」の割合が2.2%。相談全体では0.5%なので割合が大きい。「マルチ・マルチまがい」の相談の割合は、20歳未満で0.2%、25~29歳では0.9%で、20~24歳が特に多かった。
相談における契約者は「給与生活者」が59.7%と最も多く、次に多いのが「学生」の25.9%となっている。「学生」に分類された中でも、「大学生などその他の学生」が16.0%と最も多く、次いで「高校生」2.4%、「中学生」も2.3%いた。
商品サービスでは、害虫などの「駆除サービス」の相談が146件で前年度同期に比べ170.4%増加、「美容医療」の相談は71.3%増の406件と大幅に増加している。
「駆除サービス」では、「ゴキブリ駆除について、ネットで料金550円からと広告している業者に頼んだところ、料金を示さず作業を始め、途中で追加作業を強引に進めて、作業後に十数万円の高額な代金を請求された」などの相談が多数寄せられた。
医療脱毛の一部の事業者が、破産手続きを開始したなどの報道があったため、解約・返金トラブルに関する相談が集中したという。
オンラインのトラブル増加
全般的に、社会経験の少ない若者がスマホなどで手軽に利用できるSNSなどを通じて「副業」「投資」など宣伝広告を信じ契約して、トラブルに遭うことが多い。直近の傾向として、相談件数の増加は見られないものの、18~19歳の相談における平均契約額が増加しており、2022年から成年年齢が18歳に引き下げられたことによる影響があるという。
SNSで知り合った人から勧誘された「ビジネスコンサルティング契約」のほか、簡単に稼げると言われた「副業サイト」などマルチ商法などと組み合わせたような形態によるトラブルも目立つという。
「マルチ商法」では、マッチングアプリをきっかけにしたトラブルも多い。オンラインで説明を受けて契約するため「電話勧誘販売に該当するケースが多い」(高村淳子消費生活専門課長)と指摘する。
訪販企業がオンラインで商談を行う場合は、電話勧誘販売に該当することを意識する必要がありそうだ。