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2024.05.16

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ハルメクホールディングス、2024年3月期 ハルメク売上8.9%増 宮澤社長「過去最高の売上を達成」

ハルメクホールディングス 宮澤 孝夫 代表取締役社長

ハルメクホールディングス(HD)の2024年3月期の連結売上高は前期比9.3%増の314億1500万円だった。宮澤孝夫社長は「過去最高の売上高を達成できた」と強調した。シニア向けの女性雑誌「ハルメク」を展開するハルメク事業の売上高は同8.9%増の240億2900万円だった。
 
ハルメク事業のセグメント利益は、同22.9%減の11億1600万円だった。減益要因について、「コロナ禍の収束に伴った顧客の行動変化への対応が遅れた。さらに一昨年はハルメク編集長のテレビ出演に伴う読者数の押し上げ効果があったことから、前期は広告効率が悪化した」(宮澤社長)と説明する。

60歳からの女性のライフスタイルを応援するカタログ「ことせ」を発行する全国通販事業の売上高は、同10.2%増の77億2100万円だった。セグメント利益は同64.7%減の3000万円だった。積極的な新聞広告への投資を行ったことにより、新規顧客の獲得が順調に進んだ。堅実に売り上げを伸ばすことができた。

「全国通販に関しては、利益が出た分は積極的に広告投資に回していこうという方針だ。利益を残すよりも成長する方にお金をかけている状況だ」(同)と話す。

連結業績における営業利益は同57.7%減の8億5700万円だった。売上高が増加し、ポイント付与率を引き下げたことで収益の拡大を目指したが、広告効率の低下、人材投資、システム除却損、フルフィルメント費用増加、先行投資費用などが減益の要因となった。


今後、アナログ媒体から情報収集や商品を購入する65歳以上のシニアをターゲットにした「アナログ×アクティブシニア事業」と、デジタルを使いこなす50代をターゲットとした「デジタル×プレシニア事業」の2軸でさらなる事業成長を目指す。

「アナログ×アクティブシニア事業」では、「ハルメク」において物販、情報コンテンツ、コミュニティーの連携を強化する。テレビCMを活用したり、実店舗を通じて、新規顧客の獲得を図る。全国通販に関しては、新聞広告への出稿を強化し、新規顧客の獲得に注力する。

「デジタル×プレシニア事業」では、デジタルに親和性の高いプレシニアをターゲットにデジタルを中心としたビジネスモデルを開発する。このほか、海外展開として中国でのデジタルマーケティングによる物販ビジネスも準備する。

2025年3月期の連結業績予想は、売上高が同8.2%増の340億円、営業利益が同16.6%増の10億円を計画している。「一時的なシステム除却損がなくなり、営業利益は増加する」(同)と見込んでいる。





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