本紙は2022年度(2022年4月~2023年3月の間に迎えた決算期が対象)の宣伝講習販売企業の売上高を集計し、ランキング化した。本紙が推定した売り上げを含めた、前年と比較可能な16社の合計売上高は、前年と比べ8.2%減の236億6600万円。2022年度はコロナ禍の影響で、店舗への来店客が減少したものの、5類への移行に伴い客足が戻ってきており、業績は回復基調にある。
ランキング1位はEHが堅持した。既存顧客向けの展示会販売を一部で再開。新卒採用を継続的に行うことで、30の店舗数は維持している。
2位のサングループの2022年12月期は横ばいだった。4位のシールズグループは、減収決算となった。9位のEーnextは、新規顧客の開拓が奏功して、業績は回復基調にあり、2024年2月期では増収を見込んでいる。
コロナ禍の3年間は、シニア世代が外出を控えたり、外出自粛に伴い、コミュニティーとの関わりが低下したことの弊害についてさまざまな指摘がある。外出しないことでのロコモティブシンドロームといった課題もある。
ある企業では、スマホ教室や英会話教室といったシニア世代が学べる機会を提供することを検討する。物販以外の付加価値サービスを提供しようと模索する動きも出てきている。
2023年の宣伝講習販売は、コロナ禍からの業績回復が大きく期待される。懸念材料は、新卒採用をはじめとする人材獲得の難しさとコスト増への対応だ。シニア世代が増加し、市場の拡大が見込まれる中で、製品力や接客スキルを磨いて課題を乗り越える経営のかじ取りが求められそうだ。
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