YU-WACreation Holdings(旧京都きもの友禅)の2024年3月期における和装店舗運営事業の受注高は前期比18.6%減の65億8000万円だった。また、売上高(出荷高)は同16.8%減の66億5400万円となった。
既存顧客を対象とした「一般呉服」などについては、前期に実施した大規模店内催事の反動減が期初から継続したことに加え、新規顧客の獲得に苦戦したことから、受注高は計画値よりも大きくダウンし前期比23.7%減となった。
展示会への来場客数は同17.7%減の6万2471人、成約率は同1.3ポイント増の32.9%、平均単価は同11.6%減の22万3000円だった。
「振袖」販売とレンタルは、2023年7月に新たなイメージモデルを起用し、ウェブやSNSを中心とした広告施策を打ち出した。レンタル志向の高まりやママ振袖・姉振袖の利用客が増加傾向で推移し、顧客ニーズに合わせた商品やサービスプランの新設、拡充に努めたが、集客数が伸び悩んだことから、受注高は前期比3・4%減だった。
利益面は、物価高、人件費高騰などを背景に商品の仕入単価が上昇したことに加え、商品の評価に係る見積りを見直したことにより4億8900万円の評価損を計上し、原価率が大きく上昇した。その結果、売上総利益率は前年同期と比べて9.6ポイント低下し52.9%となった。
販管費は、継続して広告宣伝費・販売促進費を中心に経費全体を見直し、削減・効率化を図ったものの、売上高の大幅な減少に伴い、販管費の対売上高比は2.3ポイント上昇した。この結果、和装店舗運営事業は営業損失が5億1800万円(前年同期は営業利益3億2600万円)になった。
「その他事業」のEC事業は、自社公式サイトの利用者数を伸ばすことができず、売上高は前期比6.0%減だった。
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