助け合いの精神が世界ヘ
──困っている人を、情けで助ける「情けの報(しら)せ」など、国内時代からの一貫したメッセージが、宗教も人種も異なる多様な国で受け入れられている。なぜか?
人にはもともと人を助けたいという本能がある。ただ、助ける仕組みがなかった。沖縄には助け合いの精神がありそれが世界で受け入れられた。
──50年で一番つらかった時期は?
2010年に日本で一部業務停止命令を受けたときではないか。月に1000~2000台だった国内の販売台数が激減した。米国で2014~2015年ごろにトップリーダーが抜け米国の売り上げが半減したときもきつかった。ただ、米国ではすぐに次の人が出てきて伸びていった。無借金経営であったため乗り越えられた。
──近年はM&Aも積極化しているが不安になることは?
それはあまりない。買ったら人が集まってきてうまくいくと思っている。無借金経営のため、積極展開できる。米国では銀行の設立も構想している。
──関連会社が47社と聞いているが各社の業績は?
主体となる会社は黒字が多いが、ぶらさがっている小さな会社は赤字の場合もある。資金繰りに困り買ってほしいと言ってくる企業は多い。納税するなら、そのお金で困っている企業を助けた方がいいと思っている。
──グループのシナジーが生まれてきている。
先に儲けようとしないからだ。まず還元しないといけない。困っている会社があって、つぶれると失業する人がいる。そこを助けてあげることが、何年か後に返ってくる。その人たちが還元水も飲む。すべては人がベース。ロケーションビジネスではない。
連邦認可の財団設立
──米国で財団を作った目的は?
すでに販売店(会員)が200万人を超えた。今年中には300万人を超え、ゆくゆくは1000万人にもなっていく。その人たちもどこかに寄付をする。特に米国は寄付の国だ。受け皿を作るため、連邦の認可を得て財団を作った。連邦認可の財団はそれほど多くない。だから5年以上の時間がかかった。財団を通して還元を行っていく。
──財団ではどんな社会貢献をしていくか?
最終的には、米国に大学を作りたい。その分校を沖縄に作りたい。これが終わらないと私の任期は終わらない。
──今後については?
還元水メーカーは続けていくが、最後はマーケットをどうするかに行きつく。還元水を飲んでいる人も、他にさまざまな商品を買うが、アマゾンで買うという人も多い。アマゾンが脅威だ。当社としても、還元水の次の商品を作っていきたい。還元水で育てた牛で作った、還元カレーや還元ステーキもその一つだ。販売店を対象にしたモールのような経済圏を作り独自の「8ポイントプログラム」に則って多様な商品を流通させていく。それによって「身体・経済・心の三つの健康」を実現していきたい。
──現在の野望は?
大型ビルを建てようとかいった野望はない。われわれのビジネスは人がマーケットだからだ。ただ、販売店にとっては、ここ沖縄・瀬嵩が聖地。一番盛り上がるところだ。販売店が寝泊りでき家族と来られる場所にしたい。タイムシェアできるマンションなどをたくさん作っていき、エナジック村にしていきたい。ひょっとするとそこに大学の分校ができるかもしれない。