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2024.06.17

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【トップ営業マンに聞く!】 メッドコミュニケーションズ 井上多一大宮支店支店長、決め手は「最後はお客さんが決める」

井上多一氏


リフォーム訪販のメッドコミュニケーションズ(本社東京都、佐々木洋寧社長)大宮支店の井上多一支店長は、メッドコミュニケーションズの中で、3年連続で売り上げ1位を記録しているトップ営業マンだ。月間平均売り上げは、約4500万円だという。クローザーとしてトップの成績を収めつつ、支店長として、若手の営業マンの育成にも励んでいるという。「購入するメリットや購入しないデメリットをお客さまに伝えて、最後はお客さまに選んでもらうのが決め手だ」と話す、井上支店長に、営業の極意や後輩の育成の心構えについて聞いた。


年商5億4000万円


──現在の役職と、直近の営業成績について教えてほしい。
 
私は入社して13年目になる。現在は、大宮支店、栃木支店、群馬支店の3店舗の支店長を兼務している。これから、千葉県松戸市にも支店を開設する予定があるが、その支店長も兼務する予定だ。

支店長として管理業務も行いつつ、営業も行っている。

当社は、既存のお客さまに年1回、購入商品の点検のアポイントを取って訪問し、お客さまのニーズに合わせて別の商品を提案するモデルで展開している。

私は、クローザーとして、お客さまにマッチした商品の提案営業を行っている。

私の月間平均契約件数は23件、平均顧客単価は200万円だ。月間平均売上高は約4500万円となっている。

2023年12月期の私の年間売上高は、2位と1億円以上の差をつけて、約5億4000万円となった。
 
営業成績がトップとなったのは、3年連続、通算5回目だった。

──メッドコミュニケーションズでトップ営業マンにまで上り詰められた経緯は。

もともと、ウェディングプランナーや飲食店などの職種を経て、11年にメッドコミュニケーションズに入社した。入社の翌年には、営業成績がトップになった。

もっともと私は、新卒で入社した会社が、スチーム洗浄機の訪問販売の会社だった。その後、自分で訪販の会社を起業したこともあった。

メッドコミュニケーションズの佐々木洋寧社長が、「100年続ける会社になる」「お客さまを守る」という考えを強く持っていることにひかれて、入社した。
 
メッドコミュニケーションズに入社してからは、今までの経験は忘れ、営業から経営まで、一から勉強した。入社した当時は、自分でお客さまのアポイントを取ったり、掃除機のメンテナンスをしたりもした。

押し売りは嫌い


──契約を決める際のキメ台詞のようなものはあるか。

決まり文句のようなものはないが、「最後には必ず、お客さまに決めてもらう」ということを、自分の中で決めている。

私はリフォームの提案を専門的に行っているが、こちらとしては、リフォームをやるメリット、やらないデメリットをそれぞれ伝えて、最後は、こちらからは何も言わないようにしている。

私は、無理やり買わせる”押し売り”が嫌いだ。

お客さまに決めてもらえば、その後の苦情にもならないし、キャンセルになることも少ない。

──お客さまが購入を決めるきっかけはどのように作るのか。

「私と会ったことがきっかけですね」と伝えている。

自慢ではないが、私は、女性にも男性にも好かれる性格だと思っている。

訪販の営業マンの中には、いわゆるイケイケな人もいるが、そういう人が苦手なお客さまもいる。お客さまが話したい人はどんな人かをその場で感じ取り、その場で変身できるようにしている。

お客さまに合わせた営業ができることは、数々の失敗を経験して身に付けたものだ。お客さまとの会話の中で踏み込みながら、どこまでやれるかを模索してきた。今でも失敗することはある。

私の持論として、「寝るとき以外は営業」という考えを持っている。オンオフを作らない。家族と話すときも営業だと思っている。

スイッチを作ると疲れてしまうが、常にスイッチを入れている状態であれば、ハイかローかの状態なので、疲れることがない。自分の言動に不一致が起こらず、結果的に契約数がブレることもないと考えている。

失敗も這い上がりも自分


──部下の指導・育成で行っていることについて聞きたい。

以前は、末端の営業マンまで指導するようにしていた時期もあったが、今では、自分の側近に当たる課長職クラスの人間を育成する方針をとっている。

私が側近の部下を指導し、側近の部下がその下の部下を指導する構図を作っている。

別の支店長を見ても、このやり方に苦戦しているケースは多いが、うまくできるようになれば、「100年続く会社」を作れるようになると考えている。

指導をする上では、本人に自由度を持たせることが重要だ。時には、あえて失敗させることも大事だと考えている。

「失敗をするのも自分、這い上がるのも自分である」と自覚してもらえれば、人として成長できると考えている。

ある時、月間の営業目標まであと一歩に迫った支店があった。そんなとき、私は、「目標達成が最優先事項である」というプレッシャーを与えたが、具体的な方法は示さなかった。

結果的に、目標は達成できなかったが、支店のリーダーは、とても悔しい思いをしたようだった。それがバネとなって、さらに成長してくれていると思っている。

──人生の「先生」に当たる人はいるか。
 
新卒で入社した会社の支店長が、自分に営業ノウハウを教えてくれた恩師だと思っている。私は当時20代前半、支店長は30歳だったが、コンプライアンスを守って営業することの重要性を教えてくれた。今では営業の世界から離れ、ペンションの経営をしているようだ。

講演家の鴨頭嘉人や、お笑い芸人の西野亮廣が書いた本も参考になることが多いと感じている。




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