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2024.07.04

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【訪販化粧品 トップインタビュー】エフエムジー&ミッション 中陽次社長 「ヒアルロン酸・NMNのヒット商品に期待」

化粧品の対面販売のエフエムジー&ミッションでは、2023年に発売したヒアルロン酸の美容液がヒットしている。今年発売したNMN配合の健康食品の売れ行きも好調だという。同社では、紅麹問題などのさまざまな外的要因の影響を受けているというが、「ヒット商品が支えてくれることに期待したい」(中社長)という。中社長に、2023年と2024年前半の対面販売の状況について聞いた。


ノック式の形状が新鮮


──2023年12月期の業績について聞きたい。

売り上げはコロナ以降回復傾向だったが、前期比で3%マイナスだった。売り上げ的には実に惜しかったといえる。

2023年7ー12月期は特に惜しかった。アフターコロナで外出の機会が増えたことで、メーキャップの売り上げが回復したが、前年越えまで今一歩だった。

売り上げは厳しかったが、利益面では黒字を確保し、前期比で増益となった。

──2023年に発売した新製品が好調だと聞いた。

2023年3月に発売した美容液「ミッション ヒアロクリスタル セラム」が、とても評判が良かった。ノック式の特殊な容器を採用している。加水分解ヒアルロン酸の結晶が肌に刺さって、角層まで浸透するというコンセプトの商品だ。

1本9900円という高めの価格帯で、リピート購入する人がどれくらいいるか不安だったが、結果的にヒット商品となった。ノック式の容器は化粧品市場でトレンドとなっているが、1回ごとの使用量を安定させることが難しい。当社の場合、容器の使用感も含めて、お客さまに受け入れられた。

──2024年1月以降の業績の推移を聞きたい。

1~4月は前年並みに進捗した。ただ、5月以降が厳しくなっている。

理由は複数考えられる。

一つは、円安を背景とした物価の高騰だ。昨年は当社の製品も値上げした。お客さまの中で節約志向が働いており、値上げ後の価格が買い控えを促進していると思われる。
 
販売活動を行っている当社のメンバーの中でも、お客さまの買い控えを指摘する声が少なくない。
 
さらに、3月には、小林製薬の紅麹問題が発生した。当社も健康食品の取り扱いが多い。ダメージがないとは言えない。新規の健康食品の注文の減少や、定期購入の解約も発生している。
 
しばらくは、健康食品業界全体で影響は続くのではないか。マスコミの報道が早めに収束することを期待したい。


高齢化の波も


──販売活動を行うメンバーの状況はどうか。
 
自分のお客さまを持っているメンバーの活動は活発だ。積極的に対面で合っている人が多く、コミュニケーションの機会を作っている。特に、売り上げトップのメンバーたちは、自分のお客さまに会って商品を提案するのが生きがいになっている。仕事があるから元気でいられるという人も多い。
 
ただ、高齢化が課題になっているという側面もある。自分で商品を買うだけになっているメンバーの購入は、減少傾向になっている。
 
3月には、全国でイベントを開催し、多くのメンバーに会う機会があった。印象としては、マスクの着用率は低くなっている。2~3割になっているという印象だ。
 
──今年の大型商品は。
 
2024年3月に満を持しして発売したNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)配合のサプリメント「NMN エレガントボーテ」が、大ヒットしている。2023年は、健康食品の売れ行きが今一歩だった。健康食品分野は紅麹問題の影響もまだあるが、「NMN エレガントボーテ」が支えてくれそうだ。
 
女性のお客さまから、体感の声が続々と寄せられている。当社の場合、NMNのサポート成分も配合しており、より体感しやすい設計となっている。
 
ヒアルロン酸にしてもNMNにしても、目新しい製品は新鮮さがあり、メンバーもお客さまに薦めやすい。
 
また、当社のメンバーやお客さまは、「免疫」や「エイジング」「代謝」といったワードを特に気にしている人が多い。「長生きしたい」と思う人よりも、「元気に過ごしたい」という人の方が多い。
 
こうしたメンバーのニーズを取り込みつつ、2024年12月期は前期比を超える売上高を目指していく。会社としては、カタログ経由の通販の割合を増やしたい。訪販については、0・1%でも増収させていきたい。




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