「クリクラ」ブランドで水宅配事業を手掛けるナックは6月20日、メディア向けに「クリクラ×環境衛生の専門家から学ぶ ウォーターサーバー梅雨の衛生対策説明会」を開催した。環境衛生の研究者である、麻布大学の古畑勝則教授が、カビの生態について解説した。ナックからは、クリクラビジネスカンパニー代表の川上裕也取締役専務執行役員が登壇し、宅配水市場について解説した。
古畑教授によると、微生物は、「細菌」「真菌」「ウイルス」に大きく分けられるという。人間の皮膚や、机、いすの上など、目には見えていないが、微生物がいない場所はないという。
同様に、水道水の中にも微生物は存在しているそうだ。日本の水道水は塩素によって消毒されているが、微生物は一定数存在しているという。
ウォーターサーバーの内部にも、微生物や細菌がいるという。水宅配のウォーターサーバーは通常、水ボトルが密閉された状態で宅配され、ウォーターサーバーに密着した状態で、コックから供給される。
ウォーターサーバーの内部に細菌が発生している場合、水ボトルに充填される水の中に細菌がいる可能性があるという。
ウォーターサーバーを使い続ける限り、細菌数を減らすことはできないそうだ。
一方で、ウォーターサーバーの内部で細菌が増殖して、取水口にぬめりが発生していたとしても、それを飲んで健康被害が発生する可能性は低いとしている。
古畑教授によると、ウォーターサーバーについては現状、国や行政機関が定めた衛生管理の基準がないという。健康被害が発生する可能性は低くとも、細菌の増殖は起こっているため、管理を行うことが必要だとしている。
ナックでは、「クリクラ」の水宅配に契約している顧客すべてに対して、1年に一度の、サーバー交換と定期的なメンテナンスを行っている。
サーバーのメンテナンスにおいては、パーツの分解洗浄や、冷水タンク内の清掃を行っているという。