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2024.07.19

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【2024年版 化粧品訪販・NB売上高ランキング】対面での消費の回復が足踏み 市場規模は3107億円に 実質成長率は2.1%のマイナス

本紙がこのほどまとめた「2024年版化粧品訪販売上高調査」では、ランキング化した64社の合計売上高は、3107億2600万円となった。前年と比較可能な21社で算出した実質成長率は、2.1%のマイナス成長となった。2023年5月にコロナが5類に分類され、本格的なアフターコロナを迎えた。対面での消費が回復すると推測されていたが、実際の市場の回復には時間がかかっているとみられる。


【2024年版 化粧品訪販・NB売上高ランキング】

大手の減収基調続く


2023年の化粧品訪販市場では、ポーラや日本アムウェイなど大手が減収となった。化粧品の売上高を明らかにしていない大手においても、横ばいか減収となった企業が多かったようだ。

化粧品の訪販・サロン販売大手のポーラでは、2023年12月期において、販売員やサロンショップ数の減少が続いた。

2023年12月末時点で2万3000人だった販売員数は、2024年3月末時点で2万1000人となり、2000人減少したという。

ショップ数は、2023年3月末時点から、2023年12月末までに約100店舗が減少したという。

コロナ禍においては、サロンへの来客が減少し、サロンショップの経営が厳しくなった。アフターコロナになっても集客がすぐに回復しなかったことで、閉店を決断したり販売員をやめたりするケースが増えたとみられる。

大手が減収する一方で、中堅クラスのシーボンやヤマノビューティメイト、CPコスメティクスといったサロン販売企業からは、「販売状況がコロナ以前と同水準に回復した」とする意見が聞かれた。

ナリス化粧品やエフエムジー&ミッション、ナガセビューティケァといった訪販主体の企業も、「売上高は前年と横ばいになった」と言う。健康食品やメーク品など、スキンケア以外のニーズは高まっているとみられ、アフターコロナの好影響は生まれつつあるようだ。

アンケートで訪販・ネットワークビジネス(NB)企業からは、「リアルイベントを開催したことが、販売員の増員や増客につながっている」といった声が複数寄せられた。

増収と減収で二極化

NBにおいては、増収する企業と、減収する企業が、はっきり分かれているようだ。

ロイヤル化粧品では、売上高が前期比10%増の41億3000万円となった。同社では、コロナが明けて、従来の対面式販売スタイルが本格化した。各種会合が積極的に開催され、業績の回復につながったとしている。

化粧品の売り上げが前期比で8.8%増収したというサンベールでは、2023年7月にスカルプエッセンスの新製品を発売した。2024年3月期には、主力の化粧品「ムコレア」シリーズの売り上げが、全体の売り上げの11.4%を占めたとしている。化粧品の売上比率が高まっているようだ。

前期比で7.6%減収したニナファームジャポンでは、「キャンペーンなど会社の打ち出すセールスプロモーションの訴求力が不足してしまった」としている。



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