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2024.08.18

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【通販トップインタビュー 】日本直販 村田峰人社長 「”訪問”サービスを強みに次の成長へ」

村田峰人氏


ギグワークスグループで、総合通販の日本直販(本社大阪府、村田峰人社長)は2024年10月で創業47周年を迎える。「日本直販」「悠遊生活」の二つの総合通販ブランドのほか、グループの経営資源を生かし、顧客宅を訪問して商品の設定や設置などを担う「訪問お手伝いサービス」も展開する。今年8月1日には「日直ウェブTV」の試験運用も開始した。ギグワークスの社長を兼任する村田峰人社長に話を聞いた。


──ギグワークスグループの傘下になって取り組んだことは。

「日本直販」と「悠遊生活」のブランドを1社で展開することに加え、それぞれ運営していたコールセンターや物流センターを集約することで相乗効果やコスト面のメリットを生み出そうと取り組んできた。

2023年9月には総合プロデューサーに作詞家の秋元康氏が就任した。さらに、日本直販の株式の20%を秋元康氏の関係者4人に譲渡した。

2023年11月には「プレミアム会員」制度の受付を開始した。購入時は常時5%割引で購入できるほか、送料・返品が無料、会員限定のプレミアム・限定商品の提供、専用ダイヤルなどの特典を付けている。会員数は7月までに約3000人超に達しており、これまでなかった固定の売り上げにつながっている。今後は、「プレミアムプラス」という商品を開発し、さらなる特典を付加して伸ばしていきたい。

──通販カタログの発行を一時停止するなど改革を進めている。

2023年11月を最後にして通販カタログを見直すためにいったん発行を止めていたが、季刊誌として今夏から発行を再開した。今秋からは本格リニューアル版として発行する予定だ。

2023年8月には、創業以来初めてとなる、顧客会員を招いた座談会「聞いて日直さん!何か言いたくて・夏」を開催した。当社の歴史でも直接顧客と対面で集まる会は初めての試みだった。

また、ギグワークスが得意とする顧客の家庭に訪問してサービスを提供する強みを活かした有料の「訪問お手伝いサービス」も好評だ。例えば、スマートウィッチなどは購入して初めて設定するのは難しい。こうしたサービスを付加することで購入動機につなげていきたい。

私が社長に就任するまでは、返品不可としている商品があった。就任後はこうした商品についても100%受け付けるように改めることで顧客の利便性を高めた。

──8月1日から「日直ウェブTV(ティヴィー)」を先行開始した。

まずはモニター100人の募集から始めた。専用のスティックをテレビのHDMI端子に差し込めば、当社のテレビ通販番組やネットTVにつなげることができるサービスだ。番組内のQRコードから商品の注文ができるようにする予定だ。

──コールセンターの改革も進める。

AIを取り入れるほか、業務を簡略化することで、一部業務を除いてコールセンターを順次リモート体制に切り替えていく。

スタッフがオンラインで商品の販売を行うライブコマースアイブコマースも視野に入れている。現在、社員がライブコマースを学ぶ機会を設けて順次、販売できる体制を整えていく。

──2025年10月期に取り組んでいくことは。
 
海外への越境ECを始める。中国を皮切りに、日本製品の販売を来年1月に始めたい。

秋元康氏が総合プロデューサーに就任したことで、医師である和田秀樹氏のラジオ番組の提供をはじめ複数の番組で露出を増やしている。和田秀樹氏との顧客向けのツアーやオンライン診療なども今後、検討する。大手ECモールができない独自のサービスで差別化を図っていきたい。




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