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2024.09.14

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【インタビュー】ヤマト運輸 サービス商品部個人輸送課長 山崎遥氏、「認知拡大と利便性向上を 『宅急便』で置き配開始」

山崎遥氏


ヤマト運輸は2024年6月、宅急便・宅急便コンパクトでの置き配対応を開始した。これまで置き配対応をしていた「EAZY(イージー)」での置き配利用が、コロナ禍で急拡大。変化したニーズに対応すべく、宅急便での置き配対応を開始したとしている。現在は、置き配の認知を拡大するべく、コーポレートサイトやSNS、メルマガなどを通じて、情報発信を強化しているという。置き配はリスクもあるものの、顧客の利便性向上やGHG排出量の削減、ドライバーの働き方の改善など、今後の課題解決につながる取り組みだ。「宅急便での置き配」を推進し始めた同社のサービス商品部・個人輸送課長の山崎遥氏に話を聞いた。





当社では2024年6月10日、宅急便・宅急便コンパクトでの置き配を開始した。これまで置き配は、2020年に開始した「EAZY」のみで対応していた。

コロナ禍で、対面で荷物を受け取ることに抵抗がある人が増えたこともあり、開始当初から需要は高かった。開始当時に18.4%だった置き配選択率が、2023年度には37.3%となるなど、年々置き配の需要は拡大している。より顧客の利便性を向上させるために、宅急便でも置き配の取り扱いを開始することにした。

アプリやLINEで利便性を


置き配は当社の会員制度「クロネコメンバーズ」向けのサービスとなっており、自宅の玄関ドア前や宅配ボックス、ガスメーターボックスなど、八つの受け取り場所を用意している。

専用アプリやLINEなどを通じて、受け取り時間や、受け取り場所を選択することができる。

配達された荷物は、配達時の通知からアクセスすると、届けられた荷物を写真で確認することができる。

置き配だと「盗難が心配」というユーザーも少なくないだろう。時間帯や受け取り場所の指定、写真の送付により、少しでも不安が解消されればと考えている。

もちろん食品や、高価格帯の商品など、置き配に不向きな商品もある。ユーザーには、商品によって受け取り方法を使い分けていただければと思う。

「置き配」が当たり前に


当社の公式SNSで、「置き配を利用したことがあるか」というアンケートを実施したことがある。4万件の回答があり、そのうちの70%以上の人が置き配を利用したことがあるとのことだった。

コロナ禍では、「感染のリスク」が置き配の需要を促進していた。その際に、置き配を使用したことにより、その利便性に気付いたという人が多いようだ。

「対面での荷物受け取りだと、身だしなみを整えないと恥ずかしい」「在宅でも手が離せない時間もあるので、置いておいてもらえると楽」といったユーザーの声が多かった。認知が拡大するにつれ、置き配の利用者はますます増えていくだろう。

当社では現在、コーポレートサイトのバナーやメルマガ配信、SNSでの発信などを通じて、置き配の認知拡大を行っている。今後も、新たな告知方法を含め、認知拡大に注力していく方針だ。

ECでの配送でも、ユーザーが置き配を選択するケースが増えていると聞いている。置き配の導入が、ECでの顧客満足度や、売り上げに貢献する未来も、そう遠くないかもしれない。




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