「北欧、暮らしの道具店」では、アパレル商品の拡充やコスメの新展開などのカテゴリーを広げたことにより、購入者1人当たり年間売上高が同7.8%増の3万2228円と過去最高になった。エンゲージメントアカウント数も、78万6100アカウントと伸びている。
「顧客のニーズに適した商品を販売し、売り上げにつなげることができた。トレンドを取り入れたアパレルや靴は高単価ながらも、かなり好評だった」(青木耕平社長)と説明した。
2023年6月に買収したD2Cブランド「foufou(フーフー)」の売上高は、予想の3億7000万円を下回る3億3500万円となったが、収益の面で連結業績に貢献した。24年7月にECサイトを刷新し、世界観に没頭できるデザインやユーザビリティー向上により、顧客獲得と商品購入を促進している。
年間10億円を投資
2025年7月期の連結売上高は、14.1%増の80億円を予想している。「北欧、暮らしの道具店」の新規購入者の獲得が鈍化していることを背景に、アプリダウンロード広告、ウェブ広告、マス広告などに対する年間約10億円の投資を3年間実行するという。2027年7月期に連結売上高100億円規模を目指す考えだ。
「上場して資金調達したことにより、少しでも高い成長を目指す責任があると感じている。広告投資のノウハウを積み上げるが、結果が出なかった場合は修正のかじ取りをする可能性も残している」(同)と説明した。
マス広告については、2024年9月9日に関西エリアでテレビCMの放送を開始した。
「2023年にマスメディアで大きく取り上げられたことで、多くの新規顧客を獲得できた。主要なターゲット顧客層である50代以上の女性 は、必ずしもインターネットのみでアプローチできる層ではなく、テレビによる顧客数の増加が期待できる」(同)と期待を寄せた。