SOSを心に抱えた若い女性の支援を目的に活動する「若草プロジェクト」の理念に共感・賛同し、2022年5月から社会貢献活動を開始している。ファッションEC「MOVE」の提供開始に合わせて、プロジェクト名を「MOVE by eBay Japan」とした。
若草プロジェクト 代表呼びかけ人(元厚生労働事務次官)の村木厚子氏は、「eBay Japanさまの支援は3年目で、コンセプトを持ち継続しながら前へ進めるのは、いい形の支援で、本当にありがたい。若草プロジェクトの活動の3本柱は『つなぐ』『まなぶ』『ひろめる』。女の子と支援者・企業をつなぎ、女の子がどうして厳しい状況にあるのかを学び、それを広めるということ」と話す。
3年で取り組みが進化
eBay Japanは初年度、「若草プロジェクト」を通じ、支援の輪をひろげる「つなぐ」をテーマに取り組みを実施した。現在までに、女性を支援する、延べ95施設に合計1400種類以上の衣料品を届けた。
2年目は、衣料品の支援に加え、「まなぶ」をテーマに支援活動を実施した。今夏は、高校生などがECの仕組みを学び、体験・見学できる夏休みイベントを開催。学生などを対象とした夏休み体験の寄附講座 「メガゼミ」も実施した。
3年目となる2024年は、これまでの活動を継続しつつ、若草プロジェクトの支援先の拡大、学校などへの寄附講座の提供を通して、三つ目の柱である「ひろめる」を軸に支援の輪が広がるよう取り組んでいる。
返品利用のハードル低下
eBay Japanのグ代表は、「2024年度は『ひろげる』というテーマに沿って、これまでの活動を続けながら、学校での寄付講座の提供も計画している。3年目も大きな支援の輪を広めていきたい」と話す。
支援活動のビジネスや社内への影響を尋ねられたグ代表は、「この活動は業績にプラスになると考えて始めたわけではない。活動が社員のやりがいにはつながっている。毎月の活動は、有志の社員がボランティアで行うのだが、毎回、多くの社員が手を挙げてくれている。eBay Japanの企業や取り組みへの一体感を高めることにつながっている」と話す。
その一方で、社会貢献活動がサービスの利用促進につながっている可能性はある。
ファッションEC「MOVE」では、返品無料のサービスを提供しているが、返品が増えると商品の廃棄が増えるなど環境問題につながりかねない。ただ、eBay Japanはブランドと連携しながら、一部商品は廃棄や返品に回すのではなく、「若草プロジェクト」の寄付に回している。
こうした取り組みをユーザーにも伝えることで、返品への罪悪感を軽減し、サービスの利用促進につなげている。
eBay Japanは今後も「若草プロジェクト」と連携を深めながら、寄付や支援を続けていく方針だ。