高齢者向け宅配事業を手掛けるベネッセパレット(本社東京都、祝田健社長)はこのほど、高齢者施設向けに介護食の販売を開始した。完全調理済みのソフト食・ミキサー食で、人材不足が深刻な地域の福祉・医療従事者を支援する。
介護食を利用するのは、同社が属するベネッセグループが運営する施設でも利用者の約10%程度となっていて、メーカーはボリュームがなければ製造に踏み出しにくい。同グループの施設へ製造していることが強みとなっている。
施設利用者の食事満足度を上げたいという現場の声を受けて開発した。高齢者施設での食事は、施設内で働く栄養士やスタッフが手作りすることが一般的。かむ力がない人向けの食事であるミキサー食は、水を入れてミキシングするために、薄味で栄養価が下がりがちだという。水が多いと誤嚥する恐れがあり、飲み込める程度のとろみをつける手間もある。
同社が提供するミキサー食は、1日にタンパク質が平均40グラム程度摂取できるなど課題点を解消している。28日分が1セットになっており、献立づくりを含めた食事にかかる業務の負担を軽減する。
飲み込みが悪い人への食事ケアについてのウェビナーで商品をアピールしたり、電話やポスティングなどで認知の拡大を進めている。
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