かんでんCSフォーラム(本社大阪府、藤友英教社長)では、関西電力のグループ企業として、2003年の設立以来、堅実で高品質な、コールセンターのBPOサービスを提供してきた。同社は、有人のコールセンターだけでなく、AIボイスボット(音声自動応答)サービス「Leo Kani(レオカニ)」や、クラウドコンタクトセンターの構築支援サービスも提供している。堅実な有人コールセンター業務から、DXソリューションまで、幅広いサービスを提供する同社のデジタルイノベーショングループの平田和義部長に話を聞いた。
──御社のコールセンター事業について聞きたい。
当社のコールセンターは長年、インフラ事業のカスタマーサポートの中で、365日24時間対応してきた実績を持っています。
コールセンター売り上げ全体のうち、通販向けの業務については、成長を遂げています。既存クライアントの対応件数が増えていることが要因です。当社の通販向けコールセンター業務は、新規営業力が強く、受注率・獲得率が高い点がクライアントから好評です。
現在、コールセンター事業では、有人対応と組み合わせる形でDX化を促進するサービスに力を入れています。
──DXを促進するサービスとは?
(1)AIボイスボット(音声自動応答)サービス「Leo Kani(レオカニ)」(2)CX(カスタマーエクスペリエンス)機能を網羅したプラットフォーム「Genesys Cloud CX(ジェネシスクラウドシーエックス)」─の二つのサービスを提供しています。
音声認識率は97.4%
──「Leo Kani」の強みは。
「Leo Kani」を導入すると、電話をかけてきた顧客に、AIが音声で自動応答し、通販の受注対応などを行います。
24時間365日稼働するため、「夜間・早朝など、営業時間外にも対応したい」「テレビ通販や大型広告などの急激な需要増で人手が欲しい」「電話回線が埋まった時の機会損失を回避したい」といったニーズや悩みに対応できています。
音声認識率は97.4%。入念なチューニングを行って実現した、音声認識の精度の高さが強みです。
認識率の高さから導入を決定
導入企業からは、「他のボイスボットを試したが、音声認識がうまくいかず、導入を諦めてしまっていた。『Leo Kani』を試用したところ、非常に認識率が高く、導入を決めた」という声もあります。
質問項目や分岐などの設定は、クライアントの要望に応じて柔軟にカスタマイズできます。
オプションサービスとして、基幹システムとの連携や、受注後の追加対応など、細やかなチューニングに対応している点も強みです。
人間と同等の受注率
──どのような運用が可能でしょうか?
「Leo Kani」と、有人オペレーターによる対応とを組み合わせた利用も可能です。入電時の最初に、お客さま自身が、有人対応か、「Leo Kani」かを選ぶ仕様にすることもできます。
お客さまからの電話が多く、有人の回線があふれて対応できなかった場合だけ、「Leo Kani」が対応し、コールバックを行うといった活用方法もあります。
ある導入企業では「Leo Kani」による対応と有人対応の両方を導入しました。受注業務を実施したところ、「Leo Kani」の受注率は、人間のオペレーターと同等だったという実績もあります。
ボイスボットの方が反応が良い
「録音した音声を流すよりも、ボイスボットの方が反応が良い」というお声もいただいています。テレビ・新聞広告の出稿時など、入電数が急増する時に、機会損失を防ぐことができると言えます。
オフライン(テレビ・新聞・チラシなど)の広告では、それぞれ異なる電話番号を用意し、「Leo Kani」を使って広告の反応を測定することといったことも可能です。
アップセルに成功
アップセル・クロスセルが行えるように設計もできます。
─部商品のアップセルの案内をボイスボットが行っている導入企業では、最大約3割の顧客について、「Leo Kani」でのアップセルに成功したというケースもありました。
──導入費用は?
分かりやすい料金プランも強みの一つで、最短1カ月契約から対応できます
専用チャンネルを提供する「Leo Kani PRO」の料金は、(1)5ch(チャンネル)契約、1ch当たり月額税別4万6000円(2)6~10ch契約、1ch当たり月額同4万2800円(3)11ch以上の契約、1ch当たり月額3万5800円─です。
「無料トライアルキャンペーン」を実施しています。初期費用が実質無料となり、5日間無料で試用できます。
──最近のアップデートは?
新たなプラン「Leo Kani CXaaS(シーザース)」の提供も開始しました。5ch以上契約で、1ch当たり月額8万円のプランです。初期費用は別途発生しますが、初期導入後は、設定変更に追加費用が発生しないお得なプランとなっています。
その他、住所情報の更新など、音声認識の精度を高めるアップデートを日々行っています。
──「Genesys Cloud CX」についても教えてください。
「Genesys Cloud CX」の導入支援も行っています。当社でも導入しており、長年にわたって業務運営で利用し、多くの構築・設定作業を行ってきた実績があります。
同プラットフォームは、コンタクトセンターに必要な機能を、オールインワンで搭載しています。さまざまな機能があるため、クライアント企業の要望に応じた、柔軟な開発を提案しています。
今後もこうしたDX系のサービスの開発・提案には、引き続き注力していきます。
お客さまの個人情報を守るため、セキュリティー面の強化も行っていきます。