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2024.11.07

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【 通販企業の顧客対応最前線】STAYGOLD、”速さ”にこだわり 商品特質上、内製化で対応

BRING事業本部 本社運営部 品質管理課 古崎梨子課長

リユース品の買い取り・販売を展開するSTAY GOLD(ステイゴールド、本社東京都、柏村淳司代表)は中古ブランド品のECサイト「BRING(ブリング)」、ブランド品の買い取り販売「BRAND REVALUE(ブランドリバリュー)」を運営している。両部門ともコンタクトセンターは自社で運営している。迅速で丁寧な顧客対応を実現するため、内製化にこだわっているという。

「BRING」では、東京・渋谷区の本社の2階の1区画にオペレーター約5人体制で顧客対応を行っている。電話による顧客対応のこだわりについて、「特に『速さ』と『豊富な商品知識』にこだわっている」(BRING事業本部 本社運営部 品質管理課 古崎梨子課長)と話す。

中古のブランド品を取り扱うため、顧客からさまざまな商品に関する問い合わせが寄せられるという。

「古着なので、商品の詳細な状態を確認したいという問い合わせが入る。そのような場合、コンタクトセンター部門と倉庫・商品管理部門が連携して対応する。コンタクトセンター部門を外注することもできるが、お客さまからの要望に対して早急な対応ができない場合がある。内製化することで、スピーディーに対応し、必要な情報を届けることができる」(同)と話す。

教育面も徹底している。「マニュアル」に沿って初期はチャットでの顧客対応を担当させ、徐々に習熟度が向上してきたら電話での対応に移行する。

「マニュアル上のフローチャートで細かく指示内容を作成している。基本的な工程として必要書類の作成についてや、モールや販路に合わせた返品・返金方法についてなど、未経験の人であっても、他者に頼ることなく、業務を円滑に進めることができるようにしている」(同)と話す。

さらに、「チャット対応で一定期間顧客対応をした従業員の適性や習熟度に応じて、平均1カ月ほどで電話応対に移行する体制が整っている」(同)と説明する。

商品や市場の知識が必須


「BRAND REVALUE」においては、同社本社9階にセンターを設け、顧客対応を実施している。チーム構成は「LINE対応部門(約20人)」と「電話対応部門(約10人)」となっている。


▲センターの様子

「BRAND REVALUE」においてもコンタクトセンターを内製化している理由は、「調達については、消費者からの買い取りがメインとなる。商品や市場の知識が豊富でないと接客することが難しい。例えばロレックスの買い取り依頼があった場合には、当社のオークションサイトや他社のオークションサイトを見て、市場の相場感覚(市場相場の一定の変動に対する見込み)も考慮して査定額を決める必要がある。判断までには、複数の確認工程が必要となる。そうであるならば、社内の研修を通じて、対応する従業員をしっかり育成し、自社でコンタクトセンターを内製化することが有益であると考えている」(BRAND REVALUE 事業本部 営業戦略部 インサイドセールス課 安達一浩課長)と話す。

「BRAND REVALUE」の顧客対応では、1度の商談だけで終わらない関係性を構築することが求められる。

「先ほどの例で申し上げた依頼についても、お客さまの立場に立って売却時期などを助言する場合もある。当社が持っている市場の相場感覚を通じてお客さまの希望以上の取引価額が期待することができる場合には、真摯に当社の考えを伝えている。信頼につなげられるよう心がけて、顧客と長期的な関係性を構築することを目指している」(同)と説明する。

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