化粧品・健康食品・医薬品の展開を行う新日本製薬では、コールセンターを通して、顧客とのコミュニケーションを深めるスタイルを取ってきた。LTV向上にもつながっているそうだ。同社では、パーパスを基軸にカスタマー対応を行っているという。コミュニケーション戦略部・岩渕一晃部長に話を聞いた。
全国各地に拠点
──貴社のコールセンター事業について聞きたい。
コールセンターは、パートナー企業を含め、全国各地に拠点があります。そのうち、福岡の本社と糸島の2拠点では自社で直接運営しています。
約1000人のスタッフで、電話・メールなどを含め、月間約20万件の対応を行っています。
「受注」と「相談」で、ダイヤルを分けています。どのダイヤルでも相談ができるようにしています。注文のための電話でも、顧客は、「どんな商品が自分に合うか」「商品をどう使えば良いか」などと、コミュニケーターに質問しながら購入できます。
コールセンターでのコミュニケーションを通して、お客さまと新しい商品との出会いをサポートしています。その結果、LTVの向上にも貢献できています。
コールセンターに集まった、お客さまの声は毎日、全社員に共有する取り組みも行っています。日々リアルタイムで共有しているため、部門を超えて、商品の容器や梱包材、サービスなど、さまざまな改善につながっています。
「傾聴・共感・感謝」
──顧客対応において重視している点は。
当社では、コールセンターのスタッフを「コミュニケーター」と呼んでいます。コミュニケーターは、お客さま一人一人とのコミュニケーションにおいて、当社の行動指針の一つでもある「傾聴・共感・感謝」を念頭に置いて対応を行っています。
定期購入のお客さまが多いため、中長期的なお付き合いとなることが多いです。次回の対応時に高品質なサービスを提供できるよう仕組化も行っています。コミュニケーターは毎週、対応内容を記録することで、履歴をデータベース化しています。
データベース化は非常に重要な要素ですが、マンパワーに頼った運用ではあります。
そのため、コミュニケーターがカスタマー対応に注力できるよう、今後はさらにテクノロジーを活用していきたいと考えています
当社では、創立30周年を機に「パーパス」の制定を行いました。当社のパーパスである「美と健康の『新しい』で、笑顔あふれる毎日をつくる。」を基軸に、コールセンターでの対応を今後も行っていきます。