国内ショッピング取扱高においては、ZOZOの増収が取扱高の拡大に寄与した。「ヤフーショッピング」に関しては、前年度のふるさと納税制度の改正による駆け込み需要の反動減はあったものの、取扱高は前年と比較して2%増で着地した。
出澤剛CEOは、「『ヤフーショッピング』においては昨年、投資を抑制した。現在は最適化を図り、一定の方程式を持って運営している。その結果、取扱高は順調に推移している」と話す。
坂上上級執行役員CFOは、「『ヤフーショッピング』では、本当にさまざまなプロダクト改善を行っている。UI/UXを見直したり、一度商品を購入した人でその後1~2カ月間購入していない人にはクーポンなどを配布して、1対1の対応を心がけている」と説明する。
LINEコマースを実現
今後の取り組みとして、LINEヤフーは主に(1)LINE公式アカウント・LINEミニアプリによる成長加速(2)LINEコマースの実現(3)PayPay金融─などに注力していく。
LINEコマースでは、今年度中に実施予定のLINEリニューアルにより、ショッピングタブを新設し、そこで商品購入できる場を提供する。ショッピング取扱高の拡大に寄与する見込みだという。
「LINEギフト」にも注力する。2024年3月期の「LINEギフト」の取扱高は前期比28.9%増だった。今後も国内ギフト市場規模は拡大すると予測されており、「LINEギフト」は今後5年間で取扱高を前年比30%以上の成長を目指していく。早期に年間1000億円以上の取扱高を目指すという。
多様なギフトシーンに適したラインアップの拡充、ソーシャルグラフに立脚した機能の開発・提供、記念日や季節イベントの強化・掘り起こしに焦点を当てていく。