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2024.11.08

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オリゼ、海外進出も推進 オリゼ事業加速、4.7億円を調達

小泉泰英代表

米麹由来の砂糖代替甘味料である「オリゼ甘味料」を使用した発酵食品ブランド「フードコスメORYZAE」を展開するオリゼ(本社東京都、小泉泰英代表)が事業拡大を加速している。2024年7月、総額4億7000万円の資金調達を実施した。同9月には、公益財団法人石川県産業創出支援機構(ISICO)が実施する成長戦略ファンドにも採択された。国内だけでなく、海外にも進出し、「オリゼ甘味料」の浸透を目指す。

オリゼは2020年、「オリゼ甘味料」を用いた発酵食品ブランド「フードコスメORYZAE」の展開を開始した。主力商品である砂糖・添加物不使用の「ORYZAE GRANOLA(オリゼグラノーラ)」は、販売開始から2年間で100万食を販売し、「楽天市場」のグラノーラランキングで1位を獲得した。有名百貨店や商業施設、アパレルストア、ライフスタイルショップ、カフェなど全国50以上の実店舗でも取り扱っている。

2024年7月に調達した資金は、国内事業への投資を加速し、発酵食品ブランド「フードコスメORYZAE」の拡大を図る。さらに、米国市場への進出を図っている。2024年6月、米国でグルテンフリーたまり醤油の製造・販売を行うSAN-J International Inc.と業務提携に関する基本合意を締結した。同社との共同開発商品によって、92億米ドル規模といわれる米国の発酵食品小売市場へ挑戦する。

成長戦略ファンドに採択


オリゼは2024年9月、ISICOが実施する成長戦略ファンド(「令和6年度研究開発支援事業」「令和6年度新商品・新サービス開発支援事業」)に採択された。

「オリゼ甘味料」は古米やくず米をアップサイクルすることで食品ロス削減や、砂糖生産における森林破壊の抑制にも貢献するサステナブルな甘味料。この製造工程の鍵となる「発酵」の技術をより高めるため、2024年5月より発酵大国として知られる石川・金沢市に支社を設置し、石川県内の企業・大学との連携を進めている。

ISICOの補助事業では、廃棄米を使用してオリゼ甘味料の製造効率の改善を図る。石川県内の企業との協業を視野に、食品ロスの削減と米麹で作り出す甘味料の普及を目指していく。

海外向けには、国内で200万食以上の販売実績がある「ORYZAE GRANOLA」を主軸とした白砂糖不使用商品を展開する予定だという。今後、健康機能性について金沢工業大学との連携を強化しながら、米国向けの商品開発を行っていく。

「石川県とのつながりが生まれたのは2022年で、2年間、石川県の企業との協業を進めてきた。今年、正式に石川支店を開設し、ますます本格的な事業展開を始めようと考えている中で、石川県ならびにISICOの貴重な機会に採択をいただいたことを大変うれしく思っている」(小泉代表)と述べた。

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