インシップ、ノコギリヤシの広告裁判でNPOに勝訴 最高裁で確定　

健康食品のインシップの「ノコギリヤシエキス」の通販広告が頻尿改善効果を想起させるのは景品表示法違反に当たるとして、適格消費者団体の「特定非営利活動法人・消費者ネットおかやま」（所在地岡山市）が広告差し止めを訴えていた裁判で、最高裁判所は10月24日付で上告を退ける決定を出した。

インシップが提出したヒト臨床試験の資料について頻尿改善効果の可能性を認めた広島高裁の判決が確定した。

消費者ネットおかやまは2019年に、インシップの広告表示を見た消費者がその効果を期待して、治療の遅れにつながるとして提訴したが、岡山地裁は2022年10月に棄却した。　

2審の広島高裁は、消費者ネットおかやまがインシップに対し、広告表示の裏付けとなる資料の提出を求めていたことについて、「適格消費者団体が資料の提出を要求できる法的な根拠はない」とし、昨年12月に請求を棄却している。