セグメント別の売上高は、「冷蔵」が0.3%減の192億6000万円、「冷凍」は18.0%増の8億9000万円だった。
配送員「まごころスタッフ」は前期比792人減の6012人で、累計調理済み食数は前年同期比150万7000食少ない2940万6000食だった。営業拠点は合理化により9カ所減の516カ所となった。
シニア施設向けの商品「かんたん厨房」の本格的な販売を開始。調理師不足で施設内での調理が困難という課題解決を目的に、湯せんで調理するだけの商品を強化し、計画比73・4%増で推移した。
通販事業「ワタミの宅食ダイレクト」やカタログ冊子「まごころ商店」に掲載する冷凍弁当、総菜については、既存工場の稼働率が上昇したため新工場を栃木県宇都宮市に新設する。
11月14日に開催した決算説明会で渡邉会長は、「値上げを実施したことで顧客数が減少したことは想定の範囲内だ。冷凍事業が好調だった」と話した。2023年9月に新設した兵庫県尼崎市の冷凍弁当工場では、月間30~40万食を製造しており、すでに上限に達しつつあるという。25年4月1日稼働に向けて栃木県宇都宮市に冷凍弁当の第2工場の開設を準備していることを明らかにした。第2工場が稼働すると100%内製化が実現できるという。
糖尿病などの食事管理が必要な人向けに「ワタミdeおいしい健康」を始める。糖尿病が疑われる1500万人の市場に向けて販売を行う。渡邉会長は「大きな柱になることを期待している」と話した。
肱岡彰彦専務執行役員・管理本部長兼宅食事業本部長は本紙の取材に対し「高齢の販売員の離職によりスタッフが減少している。販売員を契約社員としての採用を始めており、柔軟な働き方を提供している」と話した。