Eコマース売上高は同23.2%増の158億8400万円。大手企業向けの集中購買システム「ocean(オーシャン)」や、「Amazon」などのネット通販企業向けの販売が伸長。特にネット通販向けの販売は同27.2%増と伸びた。
上半期の総括として、井内卓嗣社長は「ECチャネルも好調で、通期業績見通しは1012億円を予定している」と決算説明会で話した。さらに、「今年が中計の最終年度。EC売り上げは直近の5年で2・3倍となり、商品点数も2・8倍に拡大した。コロナを契機に業界の最適化に向けた取り組みに転換し対応してきた」と振り返った。
近年、BtoB通販業界では、集中購買システムで売り上げを拡大する企業が増えている。こうした動向を踏まえ、集中購買システムの戦略について井内社長に問うと、「集中購買は成長のエンジンであるため注力していく。サプライチェーンの見える化などを含めて、取引先の懐に入れるポジショニングを取っていく」と話した。
今後の成長戦略の一つに、サービス領域の強化を掲げた。
在庫以外に、サプライヤーが持つ在庫数などを可視化する「バーチャル在庫」による取り組みや、需要が伸びている研究機器類レンタルの拡大を目的とする新センターの開設を進める予定だ。メディカル向けECソリューションや、他社とECによるアライアンスでの協業も進め、災害物資の供給にも貢献していく姿勢を示した。