ブラジル発の健康促進ウェアメーカーであるINVEL(インヴェル、本社東京都、カルラ・タバ社長)が日本で、寝具やアパレルを商材とするネットワークビジネス(NB)を立ち上げてから、まもなく2周年となる。2024年は、化粧品の新商品を発売。3月には、群馬・館林の有料老人ホームの敷地内に、プレゼンテーション施設「ウェルビーイング・センター」も開設した。「ミドルの女性層が元気で健康に活躍できる環境を作っていく」と話す、INVELのカルタ・タバ社長に、現在の展開と今後の戦略について聞いた。
初のスキンケアが好評
――2023年2月にグランドオープンしてから、現在の状況について聞きたい。
日本での展開は非常に順調に進んでいる。グランドオープン当初に、私たちが描いたプランの通りに、さまざまな計画が進んでいる。
INVELが立ち上がる以前は、アライヴンがINVELの代理店として、日本でNBを展開していた。
アライヴンで活躍していた代理店が、INVELでも引き続き活動してくれている。当社の代理店は素晴らしい人ばかり。今では、アライヴンのころよりも、メンバーの層は幅広くなっている。会社が変わるからといって、離れていくグループもなかった。
製品も幅広くなっている。これまでは寝具やアパレルが中心だったが、今年4月には、「HISSAMIH(ヒサミ)」というブランド名で、スキンケアの新製品を発売した。洗顔料・化粧水・クリーム・日焼け止めの4点をセットにした商品だ。
これまでも、ヘアケアとボディークリームをラインアップしたことはあったが、スキンケアを発売したのは初めてだ。
メンバーの間でも、ツヤ感などの効果実感が高く、評価が高い。これから売り上げがさらに伸びていくことを期待している。
3月には、群馬県館林市に、「INVELウェルビーイング・センター」をオープンした。
このセンターでは、当社の「MIG3(ミグスリー)」という独自のバイオセラミック技術を生かした健康促進ウェアや洗剤、化粧品などの製品を展示している。
「医療×地方×新しいビジネスの形」を実現するきっかけとして、コミュニティーの形成を図っていく場所だと位置づけている。
QOL高める商品開発
――2025年の事業戦略を聞きたい。
2024年は「ウェルビーイング・センター」を開設したこともあり、じかに代理店の皆さんに会える機会が多くあった。2025年は、もっと会える機会を作りたい。
2025年3月には、日本のINVELとして初の海外イベントを開催する。目的地はタイだ。すでに、海外イベントに参加する達成者も決定している。
当社の製品は、使ってもらえれば、満足感や効果を実感してもらえるものとなっている。まずは、製品を使ってもらい、QOL(生活の質)を高めてもらいたい。そうすれば、結果的に、経済的にもよくなっていくと考えている。
日本の市場のトレンドも細かく分析している。日本の市場で受け入れられる製品開発を行っていく。
例えば、2024年は、「MIG3」の技術を使った、柄物のスカーフやクッションを発売した。
スカーフのデザインには、新進気鋭のアートユニット「フジヨシブラザーズ」のデザインを採用した。柄によって、使用する素材も細かく変更している。さまざまな場面で使ってもらえる製品となっている。
当社の「MIG3」を使った製品の機能としては、遠赤外線の仕組みで、温熱効果を感じる人もいれば、新陳代謝に変化を感じる人もいる。効果を実感する度合いは人によって差がある。
機能性とデザイン性に優れた製品を開発し、今後も代理店の要望をかなえていきたい。
――日本の市場で実現したいことはあるか。
40~50代のミドル世代の女性の健康の課題をサポートしていきたい。
ミドル世代の女性たちがもっと元気になり、もっときれいになれば、自信につながり、家庭で幸せになっていくと考えている。
当社の代理店でも多い、50~80代の女性たちは、今の社会を構築するのに力を尽くしてきた人たちだ。日本が豊かなのは、彼女たちのおかげでもある。
ただ、男性以上に健康上の悩みを抱えている。
そこで当社では、2023年から、ソーシャルプロジェクトとして「WOMEN’S(ウィミンズ)プロジェクト」を立ち上げた。ミドル世代の女性たちが「楽しく過ごすためにどうすればよいか」を考えるプロジェクトだ。当社の代理店をはじめ、専門家にもイベントにきてもらい、社会について、さまざまな研究発信を行っていく。
「ウィミンズサミット」というトークイベントも開催した。専門家の女性3人が、「自分たちが認められる場所」をテーマにトークした。
日本は他の国に比べて、「幸福の土台」がある程度できている。今後は、当社の代理店や専門家だけでなく、社会全体に広がっていってほしいと考えている。