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2024.12.29

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「2024年6月期売上高は1180億円に」 中古自動車越境ECのビィ・フォアード 山川博功社長が語る

山川博功社長


中古自動車や自動車用品の越境ECを展開するビィ・フォアード(本社東京都)の2024年6月期の売上高は、前期比9.1%増の1180億円だった。同社は2024年6月期から会計基準を変更したが、従来の会計基準で計算すると、約30%の増収だったという。2期連続の大幅増収を記録した形だ。決算月を12月に変更したのは、今後海外に子会社を作っていくことを見据えてのことだったという。2025年12月期は、売上高1800億円の達成を目標に掲げている。2024年11月度は、月間の中古車販売台数が、過去最高を更新した。山川博功社長に、2024年を振り返ってもらうとともに、今後の展開について聞いた。


売上高は過去最高を更新


――2024年6月期を振り返ってもらいたい。

当社は現在、2027年の上場を見据えて動いている。その影響もあり、2024年6月期から会計基準を一部変更した。結果として売上高は、1180億円と前期比9.1%増にとどまったが、従来の会計基準ならば、1400億円近い売り上げだった。連続での大幅増収が続いている。

増収の要因は、販売戦略の見直したことと、新規市場の開拓が進んだことだ。当社では200以上の国と地域に中古車を販売している。そのため、販売戦略も、それぞれの
国と地域によって異なり、多岐にわたっている。テレビなのかラジオなのか、紙面なのか、その国では何が一番効果的な販促方法なのかを日々分析し、改善している。

2024年11月度には、1カ月の中古車販売台数が過去最高を記録した。販売台数は1万7400台だった。単月の売り上げは、174億円となる見込みだ。販売戦略が多岐にわたるということは、まだまだ伸びしろがあるということでもある。今後も日々改善を重ね、この記録を更新していきたい。


海外に子会社を設立


2024年12月、モンゴルに自動車ローン事業を手掛ける子会社を設立した。当社グループで取り扱う中古自動車について購入の意思を示した顧客に限り、低金利な自動車ローンを提供していく。2025年1月1日からサービスを開始する予定だ。

海外の子会社は、今後も拡大していきたいと考えている。そのため、世界的な会計基準に合わせて、決算月を12月に変更した。2024年12月期については変則決算となる。2025年12月期は、売上高1800億円を目標にしている。


人員も大幅増員


――上場に向けて採用を強化しているとのことだが。

これまで当社の社員は、営業担当が中心だった。現在は上場に向け、管理体制を強化している。

2016年の社員数は約40人だったが、現在は100人を超えており、特に女性社員が増えている。

女性社員の比率は、2016年は21.5%だったが、現在は半数近くまで増えてきている。会社として女性が働きやすい環境を整えた結果、応募・採用ともに増えてきている。在宅勤務が多いことや、急成長を続けている点に魅力を感じて、応募をしてくる人が多い印象だ。
 
これまで”人事”という面で当社が注目されることはなかった。しかし最近は、女性比率の高さや、外国人雇用の多さが注目される機会が増えており、”人事”にスポットを当てた取材の依頼を受けるようになっている。


越境ECの支援事業も


今後は、「海外に物を送りたい」という需要がますます増えていくとみている。当社では個人や企業が海外に物を送れる、「ポチロジ」というサービスを展開している。大手の配送事業者では対応できないような荷物でも、手軽に海外に送ることができる。今後も利便性を高め、「手軽な海外発送」を提供していきたい。

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