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2024.12.27

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【アンチエイジング 特集 <化粧品素材>】サティス製薬、「温泉豆もやし」 シワ改善に二重盲検試験で成果 宇宙で育つ植物に着想を得たリフトアップクリームを提案

「温泉豆もやし」

サティス製薬(本社埼玉県、山崎智士社長、研究所)は、こだわりの農産物や伝統植物を取り扱う全国の生産者をめぐり、素材を化粧品原料に活用する「ふるさと元気プロジェクト」を推し進めている。

このプロジェクトでエイジングケア素材となったのが、山形県米沢市の小野川温泉で栽培される伝統野菜「温泉豆もやし」だ。独自技術で抽出した活性化イソフラボン原料による女性ホルモン様作用で、更年期の肌悩みの改善が期待できるという。

多くの女性が悩みを抱える生理的な肌老化は女性ホルモンの低下が一因とされる。基礎化粧品で女性ホルモン様作用が期待できるイソフラボンを積極的に塗布することがエイジングケアにおいて有効としている。イソフラボンはフィト(植物)エストロゲンとも呼ばれ、女性ホルモン(エストラジオール)に構造が類似し、エストロゲンレセプターと結合することで「おだやかなエストロゲン様作用を発揮する」(同社)。

研究を通じ、豆の根が活性型イソフラボンを産生する能力が高いと推測。大豆の根にある特有の機能に目を付け、活性型イソフラボン原料を開発しようと考えた。

豆の中でも発芽の力と根の力の両方を併せ持つのが、山形県米沢市小野川に伝わる伝統野菜である「温泉豆もやし」だった。冬に温泉熱で砂耕栽培され根が大きく発達し、市販の豆もやしと比べて巨大になる。


▲市販の豆もやしと比較して巨大に根が成長

もやしの根に対する研究を続けながら、独自技術により「小野川温泉の活性型イソフラボン」として原料化。活性型イソフラボンを高含有する化粧品原料の開発に成功した。

活性型イソフラボン量は、大豆エキスに対して、ダイゼインが174倍、ゲニステインが58倍になる。その上で「活性型イソフラボンは皮膚において女性ホルモン様作用を示すことから、エイジングケア効果が期待できる」(同社)とした。

シワ改善については二重盲検比較試験を実施。4週間の連用塗布後、シワ関連パラメーターのうち面積率と本数が、温泉活性型イソフラボン塗布群は塗布前から有意な改善効果が見られたとしている。

2019年に素材を開発した後に、化粧品通販企業(D2C)などに化粧品原料として導入されている。スキンケアのほか、ヘアケアにも活用できる。「加齢による肌トラブルに悩みを抱える人に効果を実感してもらいたい」(同社)と話している。


宇宙で育つ植物に着想を得たリフトアップクリームを提案


サティス製薬では、各カテゴリーで最も有効性の高いスキンケア化粧品を作るために「スター開発プロジェクト」も推進する。

ここで誕生したスター製品として、肌のほうれい線にアプローチする「リフトアップクリーム」の提案を今後開始する。


▲「リフトアップクリーム」

宇宙の無重力環境に着想を得て開発を開始した。宇宙で栽培した植物には地球で栽培した植物と比べてSQDG(糖脂質)の含有量が少ない。SQDG(糖脂質)が重力に抗いながら正しく成長するのは、植物が持つ構造維持成分にあると考えられるという。

そこで同社では、激しい海流に抗いながら強い構造を作る海藻に着目し、構造維持成分を持つとされる原料を活用し処方を開発。「有効性と体験がきちんと確認できたことで製品化できた」(同社)と話す。

クリームの重さも感じさせない泡を含んだ製剤で軽やかにリフトアップできる体験が期待できる。今後はエビデンスの取得を進めていき、ほうれい線に対する効果も期待している。

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