「虎ノ門市場」の減収については頒布会の不振が響いている。
「数年前になるが、『虎ノ門市場』の頒布会を翌月から解約できるようにした。他社だと1年契約など条件を設けてる中、当社の場合はいつでも解約できるようにした。お客さまファーストを考えてそうしたが、なかなか3カ月、4カ月と継続して契約してくれるケースが少なくなり、リピート率の定着は会社にとっての課題になっている」(久保田社長)と振り返る。
柔軟に頒布会を解約できるようにしたことで、頒布会経由の売り上げが減少することは想定内だったが、他の売上拡大策が思うように結果につながっていないという。
打開策としてECでの新規顧客獲得を目指す。テレビをあまり見ず、常にネットで情報を収集している人からの新規利用を図る。
「まだ当社としてもテレビを見て電話で注文をする人が多いが、将来性を考えると、ECで完結できることも大事だ。ふらっと『虎ノ門市場』を訪れて、『魅力的な商品が多いな』と感じてもらいたい。そのためにも商品数と豊富なコンテンツでECサイトに訪れた人に買い物を楽しんでもらいたい。一例だが、『うなぎ』と検索したら当社のECサイトがSEO上位に表示されるようにしたい。そのためにも、消費者がどのような情報を求めているのかを分析して、他社のサイトと比較して、良いサイトを作り上げていきたい」(同)と話す。
「テレビ東京ショッピング」好調
今期のここまでにおいて、「テレビ東京ショッピング」の売上高は好調に推移している。布団を湿気から守る炭八や、窓に掛けて太陽からの直射日光を防ぐ遮熱クールアップなどの販売が好調だった。酷暑に対応する商品の売れ行きが好調だったという。
「市場を見ると、商品においてはより高機能な商品がよく売れている。例えばだが、防菌、防臭だけではない、さらに追加の機能が重要になってくるとみている」(同)と話す。
「テレ東本舗。」は空港が好調
テレビ東京で放送しているアニメやドラマ、バラエティー番組の商品を取り扱う「テレ東本舗。」では、空港に実店舗を出店しており、インバウンドからの購入が続いている。東京駅と羽田空港の店舗の売り上げが右肩上がりで成長している。
「羽田空港店では、『ポケモン』などのアニメ関連のグッズが予想以上に売れており、インバウンドの強さを感じている。東京駅の店舗では、リアルバラエティー番組の『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』のグッズ商品などを用意しており、手に取ってもらう機会が増えている」(同)と話す。