エルシーエーは、アドバイザー制度の新設など、新たな施策を行っている。現場に立脚した施策展開が着実に成果を生み出しているようだ。三橋哲社長に話を聞いた。
──2024年はどんな年だったか。2024年1月にアドバイザー制度を創設して、アドバイザーが着実に増えてきた手応えがある。アドバイザーが増えたことにより、ビジネスで活動したいという人が着実に増えた1年だった。小規模のセミナーや、体験の場なども作ったが、そうしたこともあり、お仕事の人だけでなく、愛用者も活気づいた1年だった。
──アドバイザー制度について説明してもらいたい。商品説明や書類手続き、コンプライアンスなどについて一定の研修・講習を受けた会員がテストをクリアするとアドバイザーになることができる。ビジネスに携わる方の資格だ。アドバイザーには、アドバイザーボーナスが支給される。クリスマスパーティーにもアドバイザー7人が参加した。
──アドバイザー制度ができたことはどのようなメリットにつながっているか。やはり女性が多いため、認定を受けた人の自信につながっているようだ。アドバイザーになったということで、セミナーや集いへの出席率が高まる人も少なくない。少しずつビジネスの結果にもつながっている。
そもそも、コロナ禍でお休みをする会員が増えたことから、なんとか戻そうという思いから取り組みを進めてきた。権利収入などというが、会員の活動は、人と会わないと始まらない。どれだけ人と会う場を作ってもらえるかが大切だ。GA(ジェネラル・エージェント)とともにいろいろな地域を回り、いろいろな人に合う活動を続けてきた。
当社のメイン商材でもある耐久財は、アフターフォローがとても重要だ。本社でももちろんアフターフォローを行っているが、アドバイザーやGAなどにも一緒になってフォローを行ってもらうことにより、オートシップにもつながってきたというのがこの1年だった。
──2024年1月には、3種のサプリを10日分ずつミックスした「ミックスバイオ」を発売したが、「ミックスバイオ」の売れ行きは。「バイオ」シリーズのサプリメントとしては、「プロテバイオ」「キトサンバイオIII」「EFバイオ」の3製品があるが、この3製品をミックスしたのが「ミックスバイオ」だ。当初社内には、「本当に売れるのか」という悲観的な見方もあったが、なぜ3種類かという意図がしっかり伝わってきたので、24年に販売が大きく伸びた。
自分が何を食べたらよいのか分からないという人が多かった。これまでサプリを飲んでいただいていなかった人に飲み始めてもらうという意味でも良い効果があった。今の自分に必要なものを自由に選んでいただけるようになった。
これまでは、飲み忘れなどでサプリが余ってしまい、それがきっかけで、定期購入を一時停止するという人がいたが、「ミックスバイオ」の発売以降、それがなくなった。「ミックスバイオ」が多くの人に支持される商品になったと感じている。「ミックスバイオ」の購入がきっかけとなり、3種のサプリを個別に購入し始める人も増えた。
──サプリについては、いわゆる「紅麹問題」の影響を受けた企業もあったようだが。大きな問題になることが懸念されたため、小林製薬の問題が発覚した翌月に、私自身が、メーカーである皇漢薬品研究所の工場を見学に行った。工場は、健康食品GMPの認定も受けており、品質管理や衛生管理を徹底している。そうした点を自ら確かめた上で、会報誌などを通じて、会員に対して情報発信を行った。こうした取り組みが奏功したのか、紅麹問題をきっかけに購入をやめた会員はほとんどいなかった。
──2024年9月期業績はどうだったか。前期比でいうと売り上げは横ばいだった。コロナ後の厳しい状況の中、前年並みの売り上げをなんとかキープすることができた。利益面でも黒字をなんとか確保することができた。
今後、業績を伸ばしていく上でキーとなるのがアドバイザー制度の定着だと捉えている。そうした意味では、2024年はしっかりと種まきができた1年だったと考えている。
──2025年の方針について聞きたい。2024年は3月に骨盤ベルトを発売。そのことが、体験会などの集客にも大きく寄与した。25年も、小規模なセミナーや体験会といった取り組みに引き続き注力していきたい。こうした取り組みを、少しずつでも売り上げのアップにつなげていければと考えている。
2025年1月には、24時間風呂の新機種も発表する。
オート洗浄機能がついていて、年間メンテナンスの契約をしていただければ、掃除する手間がほとんどかからない。これから水道料金が各地域で上がってくるなか、24時間風呂の経済効果はますます高まっていく。新機種の発売を機に、提案をさらに強化したい。
──最後に2025年の抱負を聞きたい。会員が元気で集える場を作っていきたい。会員の皆さんの収入にもつながっていくよう、できることをやっていきたい。