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2025.01.18

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国民生活センター、電気・ガス契約トラブル増加 若年層による訪販の相談目立つ

電気・ガスの契約トラブル増加で注意喚起を行なった

電気・ガスの契約トラブルが増加していることを受け、国民生活センター(国セン)は2024年12月に、注意喚起を行った。

なかでも10~20代の若年層の相談割合が増加している傾向があり、8割が訪問販売による相談で、目立つとしている。その他の年代では電話勧誘販売に対する相談が多く、年代による違いを指摘している。

国センの発表によると、「マンションの管理会社から委託を受けたと言われて契約したが、管理会社の委託はなかった」「安くなると電話で勧誘されて契約したが、評判が悪いので解約したい」「提案されたほど安くならなかった」といった相談事例があった。

電気・ガスに関する相談件数は年明けから春先など、引っ越しや新生活シーズンに増える傾向があるとし、消費者への注意喚起を強めている。


他社営業でクレーム電話


国センの相談件数をみると、ガスよりも電力に関する相談比率が高い。最近のトラブル増加の状況や対処について、売り上げや顧客数が多い上位の主要電力3社に話を聞いた。

各社によると、自社とは無関係な事業者の営業によって、消費者からクレームのような問い合わせが目立ってきたという。これに対し、A社は「詳しく状況を聞いて、当社(委託先含む)による営業か否かを確認し、回答するようにしている」。B社は「コールセンターなどで問い合わせを受けることがある。契約内容を確認し、調査や機器の購入を勧誘することは一切ない旨を説明している」。

仮に悪質な事業者を発見した場合の対応について、A社は「速やかに事実確認を行って、お客さま保護の視点で対処を徹底している」。B社は「当社と偽って営業していることが明らかな事業者に対し、過去には直接申入れを行ったこともある」と明かした。

各社によると、実際には委託を受けていないのに、「管理会社から委託を受けた」「電力会社から委託されている」などと言って営業を行う事業者は実際に存在するようだ。

この状況を踏まえ、各社はコンプライアンス強化を改めて徹底している。

A社は、「適切な営業品質を確保するため、営業に関わる社員に法令順守の教育を行っている。委託先でも研修やセルフチェックなどレギュレーションのルール化、モニタリングや定期的な監査などで品質管理に努めている」とした。その上で「法令違反が発覚した営業担当者は業務停止とし、再教育を実施することを義務付けている」と答えた。

B社は、「委託先との契約の際は情報の適切な管理や保護、業務実施状況の報告、反社会的勢力の排除条項を契約書に記載している。委託先や下請負けが使用する者まで含めてコンプライアンス順守と管理を徹底している」と話す。処罰や罰則は設けていないとしている。

C社は、「当社のガイドラインに基づき、教育や点検を実施し営業活動を管理している。販売代理店を通じて契約されたお客さまに対しては、当社からお客さまへ直接電話する。契約意思や適切な営業であったかをサンプル調査させていただき、品質管理に努めている」と回答した。

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