ワコール、顧客数が計画未達 開設から2年でグルメEC終了

ワコールはこのほど、取り寄せグルメのECサイトを3月に終了すると発表した。終了の理由は、「利用者数が計画に満たなかったため」と明かした。

同社は2023年4月18日、モール型グルメECサイト「WACOAL SPOON（ワコールスプーン）」を開設した。同社の社員がバイヤーとして全国各地を訪問し、開設時は計103の販売元の550品をそろえていた。2024年9月末時点では、約160の販売元と取引していた。

同サイトの顧客は、同社の他の商品やサービスの利用回数や金額が高い傾向がある。同サイトを開設したことでLTV向上には一定の効果があったものの、利用者数は当初の計画から大きく乖離する状況が続いていたという。

「将来的な投資計画や事業戦略について議論したが、現在の全体の経営状況も鑑みて、終了することを決定した」（広報担当・津久井祐子氏）と説明した。

同サービス終了による既存事業への影響や、今後の食品関連事業の見通しはないという。

サービス終了に伴うスケジュールは、（1）2月21日に受注を終了（2）3月25日に顧客問い合わせ対応を終了（3）3月31日にサイト終了─となる。サイト終了後は、マイページのログインや領収書発行などの操作ができなくなる。