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2025.02.03

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【楽天新春カンファレンス2025】三木谷浩史社長 「今年のテーマは『AI使いこなせるか』」 [1/4]

「楽天新春カンファレンス2025」で講演する三木谷浩史社長

楽天グループ(楽天)は1月31日、「楽天市場」の出店者向けイベント「楽天新春カンファレンス2025」を開催した。

今年の「楽天新春カンファレンス」も東京・品川の新高輪プリンスホテルで開催した。リアルの会場で約2700人が参加し、オンラインで3万人近い人が視聴したという。

三木谷浩史社長は講演にて、「No AI,No Future」を掲げ、「AI(人工知能)を使いこなせない企業は未来が厳しくなる」と警鐘を鳴らした。




今年のテーマは「AIを使いこなせるか」


三木谷社長はまず、「インターネット、情報の影響力、重要性が増している。もしインターネットがなかったら、ソーシャルメディアがなかったら、アメリカの大統領選も別の結果になっていたかもしれない。インターネットがビジネスだけではなく、社会に大きな影響を与えることが分かりやすく表れた1年だった」と2024年を振り返った。

インターネットやSNSの影響力が増す中でも、最も注目すべきポイントはAIの台頭だと三木谷社長は語る。

「私が事業を始めた当初はAIなんてマトリックスの世界だと思っていたが、その現実がいよいよ近づいてきた。店舗の皆さんもこのAIを最大限活用しないといけない。今年の大きなテーマは、いかにAIを使いこなせるようになるかだ」(三木谷社長)と語った。


「AIエージェント」の実用化が現実に


三木谷社長はAIの進化について振り返った。「2010年ごろ、『予測AI』が始まり、昨年ぐらいから『LLM(生成AI)』という汎用型のAIが台頭してきた。これから出てくるのは『AIエージェント』だ」(同)と話す。

「今まではAIで生成したり、調べたりしていたが、これからはAIエージェントが実際の取引までやってくれるようになる。例えば秘書のように代わりにアポイントを取ったり、ショッピングでも勝手に買い物してくれたりするだろう」(同)と話す。

2035年には「汎用AI」が人間レベルの知能を提供する見通しだ。2040年以降に超知能に達すると言われているが、「超知能といわれるシンギュラリティポイント(技術的特異点)まで達するかは議論の余地のあるところだ」(同)と指摘する。



「人の仕事がAIに奪われるのか」という問いに対して、三木谷社長は「人間というのは有史以来、宇宙史以来の最高傑作だと思っている。われわれの脳は単純な電子回路じゃない。共感できる機能がある。AIにはない感情がある。そんな人が、どうやって『AIを使いこなすのか』が重要だ」(同)と言う。


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