ZOZOの2024年4‐12月期(第3四半期)の商品取扱高は、前年同期比8.0%増の4611億7100万円だった。残暑の影響を受けながらも、ブラックフライデーなどのセールイベントに注力したり、新規ブランドの出店により成長を継続している。
営業利益は同13.3%増の517億6000万円と計画を上回る進捗だった。物流拠点「ZOZOBASE(ゾゾベース)つくば3」内の作業効率が想定を上回っていることなどが奏功した。
ZOZOTOWN事業における商品取扱高は同6.6%増の3716億6000万円だった。2024年は10月が昨年以上の厳しい残暑の影響で低調に推移したが、気温の低下とともに需要が高まり、11、12月は好調だったという。
ユニークユーザー数拡大とコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目的とした、セールイベントやテレビCMの放送、新規ブランドの出店といった取り組みが奏功した。第3四半期はバッグブランド「TUMI(トゥミ)」や花王グループの「LUNASOL(ルナソル)」など50ショップが新規出店した。
平均出荷単価は同3.3%増の9422円、平均商品単価は同0.2%増の4369円だった。1万2000円以上の購入を対象とした送料無料キャンペーンを、前年よりも増やしたことが奏功したという。
カテゴリー強化の取り組みとして、コスメを扱う「ZOZOCOSME」に注力している。2024年12月末時点で国内外の750以上のコスメブランドを取り扱っているが、引き続き新規ブランドの誘致とラインナップの拡大を進める方針だ。
独自のAIを活用したパーソナルスタイリングサービス「niaulab(似合うラボ)」を開始するなど、購買の上流にアプローチする「似合う」を軸としたソリューションの提供にも注力している。今後は雑貨や家具などの取り扱いも検討しているという。
「ZOZOTOWN」と「WEAR by ZOZO」のユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドを中心に広告枠を提供する広告事業の売上高は、同21.0%増の85億3400万円だった。