Stack、累計12億円を調達 エンタープライズ企業への導入加速

小売企業向けにソフトウェアの開発や提供を行うStack（スタック、本社東京都、福田涼介CEO）は2月7日、シリーズAラウンドでの資金調達を完了したと発表した。累計資金調達額は12億円。調達資金はエンタープライズ企業への導入に特化した組織体制構築に投資する。さらに、これまで着手できていなかった店舗やBtoBの領域にもサービスを拡大する予定だという。

Stackはアパレルなどを展開する年商50億円以上の大手小売企業向けに、SaaS型小売基幹システム「SQ（エス・キュー）」を提供している。「SQ」では、店舗とECサイトの在庫共有化、ブランドを横断した顧客管理、会員プログラムによる顧客ロイヤリティーの向上などを支援する。

2024年8月から「SQ」の提供を開始した。アパレル大手のTSIホールディングス（HD）も導入している。25年2月に予定している新「mix.tokyo」の公開完了後には、TSIHDの全てのオンライン取引や、全店舗で付与するポイントの管理を担う。年間1000億円規模の取引量に対応できるシステムだという。

現在進行中のプロジェクトを含め、より多くの企業が抱えている基幹システムや販売管理システムのコスト・性能面での課題を解決できるよう機能を拡充する。

資金は既存投資家であるANRI（アンリ）、グリーベンチャーズ、R6Bに加え、新規投資家としてMIRAITRONC（ミライトロン）、AGキャピタルから調達した。