千趣会は2月13日、2027年12月期を最終年度とする3カ年の事業再生計画を発表した。2022年12月期から3期連続で赤字を計上しているが、2026年12月期に営業黒字化を目指す。東日本旅客鉄道(JR東日本)との資本業務提携契約の解消も合わせて発表した。
2024年度の営業損益は37億4800万円の営業損失となった。2025年度はビジネス構造改革や新領域の取り組みを進め、2026年度で営業黒字化の実現を目指す。2027年度には、安定的な黒字化・持続的な成長フェーズに乗せることを計画している。
同社が抱える経営課題に対し、(1)世代別の商品開発やチャネルの使い分けなど、通販事業の抜本改革(2)外部モールや実店舗展開など、通販アセットを活用したビジネス拡大(3)子育て支援事業など新たな収益源の開発の取り組み─の対応で再建を図るという。
カタログ通販「ベルメゾン」は団塊ジュニア世代(50代)をメーンターゲットとし、30~40代向け商品群は外部モールでの販売を強化する方針だ。
プラットフォームビジネス事業として(1)新たな広告サービスモデルの開発推進といった広告(2)団塊ジュニア世代をメーンとした保険(3)物流倉庫の有効活用など法人(4)ブライダルやBtoB開拓などギフト─の領域を拡大するという。
経営環境の変化などに応じて、独自の成長戦略を柔軟に推進できるようにすることが望ましいとの判断で、2020年9月に締結した東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)との資本業務提携を2月13日に解消した。提携解消後も「JRE MALL」の出店や、「ビューカード」決済特典の付与などの業務上の連携は引き続き継続していく予定だ。
労働環境の改善、資産効率の向上、財務の健全性の確保を目的に、現本社(大阪府)の土地建物を売却する。契約締結日は3月、物件引渡日は6月を予定している。売却後、約2年間は売却先との賃貸借契約で同所の営業を継続する。売却価額や売却益は未定としている。
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