職域食堂は、複合オフィスビルで働くさまざまな企業の従業員が利用できる飲食スペース。「出社回帰」の方針を取る企業が増加している一方で出社率が向上しない企業も少なくない。出社した社員の満足度を向上させるため、オフィス環境の改善に取り組む企業が増えている。
社員食堂においても、簡便に食事を取る場所ではなく、健康的においしい食事が取れたり、同僚とのコミュニケーションが活性化するなど、求められる役割が多様化しているという。
「雨晴食堂」はシダックスが受託運営し、食品宅配サービスの「Oisix(オイシックス)」の野菜やミールキットを活用したメニューなどを提供する。食堂の空間プロデュースは、24年にオイシックス・ラ・大地の子会社となったノンピのCSSO(Chief Sustainability Story Officer)で人気料理家の寺井幸也氏が担当した。
今後は「雨晴食堂」でミールキットを販売することも検討しているという。

▲店内の様子
「最も優先すべきことはお客さまを思った行動をすること。『雨晴食堂』に訪れた人に『Oisix』で利用できるクーポンを配布することなどは考えていない。だが、別の部署からは『そのような施策も実施したいね』『できたらいいね』という願望はある」(堤取締役執行役員)と展望を話す。
「雨晴食堂」の初年度の来場者数は不透明だという。
「正直どれだけの人に来てもらえるか分からない部分がある」(同)と話す。