エステサロンの「たかの友梨ビューティクリニック」を運営する不二ビューティ(本社東京都、高野友梨会長)で、東京・銀座エリアの店舗のマネージメントを手掛ける太田陽子支部長は、「たかのイズム」を継承する、次世代のリーダーだ。太田支部長は、各店舗の店長のマネージメントを介して、店舗のエステティシャンの成長を支えている。「『お客さまファースト』を一番に考える『たかのイズム』を、全てのエステティシャンに伝えている」と話す太田支部長に、店舗やエステティシャンの育成について聞いた。
顧客第一で利他的
──太田さんはどのようにして店長やエステティシャンを指導しているのですか。
私は、担当しているエリアの店舗の店長をマネージメントすることで、店舗で働くエステティシャンに、「たかのイズム」を伝えています。店長たちが、自分と同じ「リーダー」という役職に昇格できるように、指導しています。
「たかのイズム」とは、第一に「お客さまファースト」であること。そして「利他的であること」です。「利他的」とは、「仲間が評価されることが自分のことのようにうれしいと思う」ことです。
各サロンでは、「たかの友梨院長がどのようなサロンにしたいか」を考え、実践しています。一流のサロンを理解し、サロンの見た目や技術、接客を磨いています。
──太田さんが「たかの友梨ビューティクリニック」で働き始めたきっかけはなんですか。
きっかけは「占い」です。入社前、地方にいた私は、占いを受けた際「エステティシャンをやってみたらどう?たかの友梨とか」と言われました。それじゃあ行ってみようと、上京しました。きっかけは簡単だったと思います。
入社した当初は、正直言うと、覚えることがたくさんあり、大変でした。エステ技術の習得と研修で、日々のスケジュールがいっぱいでした。ただ、先輩方の指導もあり、1年半で、エステの技術の全てを習得しました。最初は戸惑いましたが、どんどん覚えていくうちに自信につながりました。
──入社から約2年で店長に昇格したと聞きました。何がきっかけでしたか。
エステで働き始めて1年半で、「新人賞」を受賞したのがきっかけでした。新人賞を受賞するまでは店長になることは考えてもいませんでしたが、周りの仲間から「店長を目指そう」と応援され、主任代理を経て店長になりました。
──今は複数の店舗でたくさんのエステティシャンをマネージメントしています。20代の若い人たちには、どんなことを伝えていますか。
「いいエステティシャンになるには」「一人の大人になるには」ということを教えています。「一人の女性として成長するためには、こういうことができるといいよね」という話をしています。
Z世代は素直
──今の「Z世代」と言われる若い人たちは、「仕事より自分の時間を優先したい」「お金に執着しない」と言われています。そういった傾向はあると思いますか。
確かに、そういった子が多いと思います。ただ、「たかの友梨ビューティクリニック」の雰囲気に少しずつ影響を受け、「目標を持って頑張ってみようかな」と思うようになります。今の子は、みんな基本的に素直です。
例えば、サロンの掃除を先輩のエステティシャンがしようとしている時に、後輩が「私が代わります」と言えれば、信頼感が生まれていきます。タイミングによっては、後輩の子がすぐに代われない状況もあります。そんな時は、「こういう時は○○すると先輩の受け止め方が変わるよ」とアドバイスしたりします。
そういった気遣いが備わっている人もいますし、徐々に備わってくる人もいます。うまくできる子には、「素晴らしいね、新人さんなのに」「謙虚さがいいね」と褒めてあげます。褒めちぎるのではなく、事実を指摘してあげます。
私は多くの後輩たちを見てきた経験から、一人一人のペースに合わせて、モチベーションを高めていく方法が見えてきます。
病気になりにくい体を作る
──エステティシャンとはどんな仕事だと思いますか。
私たちは、尊い仕事をしていると思っています。
たかの院長がよく「エステティックは、未病のうちに病気になりにくい体を作るお手伝いだよ」というお話をしてくださいます。
私たちが行うエステティックは、代替医療の一環として捉えているのです。少子高齢化が進む日本で健康寿命を延ばし、国に貢献できる素晴らしい仕事だと自負しています。