ファンケルの「栄養補助食品関連」事業の2024年1-12月の売上高は、前年同期間比3.2%増の434億円だった。健康食品の通販事業の売上高も好調に推移しているという。同社の執行役員・マーケティング戦略統括オフィス・健康食品事業本部本部長を務める斎藤智子氏に話を聞いた。
──2024年の健康食品事業について聞きたい。
健康食品事業は好調に推移している。
第4期中期経営計画(2024-2026年度)の中で、「強い基盤を有する40~50代女性に加えて、新たに55~64歳のプレシニア層を開拓」する方針を掲げた。
2024年も、中計で示したように、「一人ひとりの心身の健康に最適な提案で、一生涯自分の力で豊かな人生をおくる人を増やす」というビジョンのもとに、「ターゲット層の選択」と「経営資源の集中」を図ってきた。
「基本栄養」に注力
──どのような取り組みを行ったのか?
「長く健康であるために寄り添う」という姿勢を、よりお客さまに伝えていけるように取り組んできた。
女性向け商品としては、「基本栄養」商材にも力を入れている。
2024年12月には、「鉄&葉酸」「亜鉛」「ハイグレードビタミン」の基本栄養サプリメント3品のパッケージを、期間限定で特別なものに切り替えて販売する取り組みを実施した。デザインは、「健康の土台が整うことで生まれる、心身の健やかさと美しさ」をイメージして仕上げた。
今までと異なる訴求を行うことで、これまでサプリメントを購入したことがなかったお客さまにも、「女性を応援するファンケル」のイメージをお伝えしたいと考え取り組んだ。しっかり露出を増やした結果、売り上げの伸長にもつなげることができた。
「基本栄養」の製品は、長く使っていただける傾向がある。長く続けることで日常の健康対策ができる「ゼロをキープする」製品を、当社では数多く展開している。今後も、そうした製品に改めてスポットライトを当てていきたいと考えている。
──新成分「キンミズヒキ」に大きな注目が集まっているが。
3月6日に同成分を発表して以来、非常に大きな反響を得ている。
キンミズヒキ由来アグリモール類の摂取によって、中高年層の加齢により増える細胞に対する作用を、確立した定量法を用いて検証した。その結果、キンミズヒキ由来アグリモール類の摂取によって、血液中の加齢により増える細胞の比率が減少する可能性が示唆された。
すでに同製品は機能性表示食品の届け出が受理されている。機能性表示の内容は、「活気・活力の低下や疲れを感じやすい中高年の前向きな気分(生き生きする、積極的な気分、活気がわいてくる、やる気)を維持する機能があります。また、日常生活における一時的な疲労感を軽減する機能があります」となっている。
シナジーを強化
──今後の成長戦略は?
健康食品の重点的な取り組みとしては、プレシニア層と女性にリソースを集中する。
女性には、「カロリミット」ブランドを中心にアプローチする。「カロリミット」シリーズの累計販売個数は9200万個(2018年8月~2024年8月実績)を突破している。
2024年10月には、「カロリミット史上最強」の機能性表示食品「プレミアムカロリミット」を発売した。今後さらに「カロリミット」ブランド全体のプロモーションを強化することで、商品の認知を拡大させていく。
プレシニア層に向けては、「えんきん」「楽ひざ」に加え、今年は大型商品も投入する予定だ。
今後は、キリングループとして、シナジーの強化もさらに加速していく予定だ。
お客さまに求めていただけるような価値提供に力を注ぎ、健康食品と化粧品の2大事業の強みをそれぞれ発揮しつつ、進化を続けていきたい。