ミドリムシを原料にした健康食品や化粧品の販売を手掛けるユーグレナは2024年12月期において、7期ぶりに営業利益が黒字化した。ヘルスケア事業においても、セグメント利益が、前期比102.8%増の29億5300万円となった。主力商品「からだにユーグレナ」などの広告効率が改善したことが要因だとしている。ユーグレナ上席執行役員・ヘルスケアカンパニーCEOの金城煥(ふぁな)氏は、「ようやくスタートラインに立ったと感じている。成長しているブランドをさらに成長させ、同時に素材の開発・販売もより強化していく」と話している。
「紅麹」影響は限定的
──2024年、「紅麹問題」の影響はあったか。
影響はあったが限定的だった。「紅麹問題」の発表当初は、主力商品である「からだにユーグレナ」と、グループ会社のキューサイの「ひざサポートコラーゲン」が主に影響を受けると見ていた。
結果的に、広告の獲得効率には影響があったものの、予想以下に抑えられた。業界内では影響が大きかったケースも複数あると聞いているが、我々はメディアミックスでうまく乗り越えたこともあり、影響はそこまで重くなかったと評価している。
2024年は、各商品の値上げを推進した年だった。既存のお客さまに関しては、値上げの告知を行ったタイミングと「紅麹問題」が重なったことよる影響があった。
当初は、「紅麹問題」と値上げの二つが要因となって、既存のお客さまのうち、最大10%の解約があるのではと見ていた。結果的に、その半分以下に抑えることができた。
新規はオフライン主軸
──現在の健康食品通販の主力商品の展開について聞きたい。
一つピックアップすると、健康食品の「からだにユーグレナ」だ。「からだにユーグレナ」には、タブレットタイプとパウダータイプ、ドリンクタイプがあり、ターゲット層や利用シーンに合わせて、さまざまな剤型の製品を展開している。
新規のお客さまは、オフラインを主軸に獲得しており、広告出稿の9割がタブレット・パウダータイプだ。顧客の中心はシニア層となっている。
一方、新しいチャレンジとして、ドリンクやだしの商品もそろえている。ECモールや店頭チャネルで展開している。家族向け商品として注力しており、「野菜嫌いな子供」向けのニーズを捉えている。栄養補助食品として選ばれ始めている。
素材販売も好調
──2024年12月期の業績を振り返ってもらいたい。
直販(D2C)としては、2024年12月期の売上高が、広告効率の改善もあり、前期比で10%以上成長した。
化粧品では、エイジングケア化粧品シリーズの「CONC(コンク)」が新たな柱となっている。
「CONC」の定期顧客数は、前期比3倍以上に成長している。エイジングケアの体感性が高く、コンセプトと容器の新しさから需要が高くなっている。
直販のみならず、ECモールやドラッグストア、バラエティーショップでの展開を加速させていく。チャネルそれぞれが成長していくことにより、掛け算式にブランドを成長させていこうとしている。美容分野で人気のあるタレントが好評価をしてくれ、紹介してくれている。
素材の販売も好調だ。2月には、アリナミン製薬から、当社の提供する「ユーグレナグラシリス由来パラミロン」を配合した、「アリナミン ナイトリカバー快眠ユーグレナ」という製品の販売が、全国のドラッグストアのほぼ全店舗で始まった。
コンビニエンスストアでの導入検討も進んでいると聞いている。製品とともに、素材のPRにつながるような大型展開だ。このような取引先さまとの関係性を大事にしながら、素材の認知拡大に取り組んでいく。
グループ会社のMEJ(本社東京都)が展開しているダイエットコーヒー「CCOFFEE(シーコーヒー)」にも触れておきたい。
ダイエットコーヒー市場は、一時的に市場が飽和状態になっていると思われていたが、それでも他社が続々と参入しており、再度市場が拡大しつつあると実感している。
現に、「CCOFFEE」は広告効率とLTVの良化が進んでいる。まとめ買いなども含め、LTVが高まる方法で、より多くのお客さまに商品を届けていきたい。
──1月に早期退職の募集を行った。狙いは?
当社の成長はまだまだ道半ばであるため、集中するところと、そうでないところのメリハリを付けていく。
より強みを尖らせた少数精鋭の組織で、より多くのお客さまと、深く向き合っていくことに努めていく。