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2025.04.01

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【健康食品通販トップインタビュー】 日清食品 ダイレクトマーケティング部 佐藤真有美部長「LTV高め、QVCで爆発的ヒットも」 [1/2]

佐藤真由美氏


「トリプルバリア」などのサプリメントを通販で展開する日清食品では、ブランドイメージの「ひよこあにき」を活用したコミュニケーションで、顧客のLTVを高めている。商品別に販路を工夫しており、テレビショッピングのQVCでの爆発的なヒットもあったそうだ。日清食品のダイレクトマーケティング部の佐藤真有美部長に、「紅麹問題」の影響や、マーケティング施策について聞いた。



「紅麹」影響は限定的


──2024年は「紅麹問題」があったが、影響はあったか。
 
日清食品がこれまで展開してきた、脂肪・塩分・糖分ケアの機能性表示食品「トリプルバリア」や、乳酸菌配合の美容ドリンク「ヒアルモイスト」については、定期購入のお客さまの離脱率が高まるといったことはなかった。
 
ただ、「トリプルバリア」について、ちょうど2024年3月から、広告の訴求内容を変えたこともあり、新規のお客さまの獲得効率については以前よりも悪化した。「紅麹」の影響もあったのかもしれない。
 
当社が2023年にライオンから事業譲受した「ラクトフェリン」事業については、いよいよ本格的に新規のお客さま向けの広告展開を加速させようとしていた矢先に、「紅麹問題」が発生した。「ラクトフェリン」は、長年定期購入をしてくださるお客さまが多いサプリメントだ。ブランドのファンのお客さまが多いため、離脱率が顕著に高まるということはなかった。
 
ただ、シニアのお客さま向けの商品でもあるため、広告効率の悪化は、「紅麹問題」の発生から3カ月程度はあったと考えられる。
 
──現在の健康食品の新規顧客の獲得の状況について聞きたい。
 
「トリプルバリア」については、オンライン広告を主軸に、フェイスブックやインスタグラム、アフィリエイトなど、さまざまな媒体にまんべんなく出稿している。
 
インスタグラムは、ショート動画やストーリーの広告経由の獲得効率が良い。「この商品だからこそ表現できること」にフォーカスしてクリエーティブを考えている。
 
「トリプルバリア」については、「紅麹問題」が発生した2024年3月ごろにちょうど、商品の機能性を強くアピールするクリエーティブの広告を出稿する方針に改めた。
 
それまでは、「食事を食べる前に飲むことで脂肪・糖・塩分の便への排出を増やす」という独特な作用機序を機能とあわせてアピールしていた。結果的に、市場で差別化するためには作用機序の情報も必要であることが分かり、現在は戻している。


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