Asabis(アサビス、本社東京都)では、CBD関連の、メディアやイベントの運営を行っている。CBD関連の事業者や業界団体とのつながりも多いという。CBD市場は2024年12月に改正大麻取締法が施行され、変革期を迎えている。既存のCBD事業者の撤退が相次いだこともあり、市場は一旦縮小傾向にあるようだ。法改正の影響と、今後のCBD市場について、アサビスの中澤亮太代表に話を聞いた。
──法改正の影響は?
日本ではこれまで、CBD製品に含まれるTHCを検査して「不検出」であれば販売が認められていた。しかし2024年12月の法改正施行で、明確なTHC規制値が設定された。
規制値はオイル、ベイプなど商品区分ごとに設定された。規制値は、世界の水準と比べても、非常に厳しい数値となっている。
これまで販売していたCBD製品を販売できなくなった企業、THCの検査が負担としてのしかかるようになった企業など、多くの事業者がCBD市場から撤退した。
ブランド数は最盛期の3分の1以下に落ち込んだという調査報告もある。
一方、大正製薬やGSIクレオスなど、大手企業の参入も出てきている。現在、準備中の企業も多数あると耳にする。2025年の後半にかけ、これらの企業がCBD市場に参入すれば、一転して市場は拡大していくだろう。
検査機関に注目集まる
法改正に合わせて状況が大きく変わったのは、CBDの検査機関だ。原料や既存商品の検査をしたいという事業もあるし、今後発売予定の商品を検査したいという事業者もある。検査の需要が急拡大している。
今後、CBD製品を展開していくためには、ロットごとに検査をする必要がある。そのため、今後も継続して高い需要があるとみている。新たに検査事業を開始する事業者も出てくるのではないか。
──CBD市場への参入を考えている事業者の反応は?
展示会などでの反応を見ていると、「リスクが大幅に減った」と考える事業者は多い。これまであいまいだった基準が明確になったことが大きいのだろう。
数が大幅に減ったとはいえ、原料や製品を販売している事業者は多い。「どこの原料を使えばいいのか」「どの製品がいいのか」といったことを模索中の企業が多いのではないか。
3月末に、DMM.comの本社で、CBDの勉強会が開催された。原料の販売企業や製品の販売企業だけでなく、多くの業界団体が参加した。
これまでもCBDの勉強会は開催されていたが、これほど多くの団体が参加したというのは記憶にない。各業界団体の意識も変わりつつあるのかもしれない。
──CBD市場にチャンスはあるのか。
通販・ECを中心に、新規参入のチャンスは増えるとみている。既存ブランドの多くが撤退してしまったが、〝CBDの需要〟は変わっていないからだ。
これまで自身の悩みを解決するため、CBD製品を使っていた人は、今後もCBD製品を使い続けるはず。使っていたブランドがなくなってしまったのであれば、新たなブランド探しが始まるだろう。
とはいえ、新規参入が容易でなくなってしまったのは事実だ。徹底した品質管理とコンプライアンス対応が必要となる。検査の頻度も多くなるため、小ロットでCBD製品を展開するのは難しくなるだろう。CBD事業に本腰を入れ、ある程度の物量で展開できる企業でないと、厳しいのではないか。
──今後のCBD市場をどうみているか。
法改正により、いったん縮小してしまったのは事実だ。だが、市場はこれまで以上の規模になる可能性が高いとみている。
大手企業の参入が増えれば、これまでCBD製品を見る機会がなかった人たちが、目にする機会も増える。CBDという存在を知れば、そこから「自分に合ったCBD製品探し」が始まるかもしれない。
法改正については、まだまだ確定していない部分も多く、規制の動向を注視する必要がある。安全で、信頼できるCBD製品を提供していくことが、今後のカギになっていくだろう。