化粧品のサロン販売最大手のポーラ(本社東京都、小林琢磨社長)は、ロングセラーの健康食品シリーズ「健美三泉(けんびさんせん)」の売り上げが、2021年のリニューアルから2024年11月までの3年強で、100億円を突破したことを明らかにした。
「健美三泉」シリーズは、東洋医学の発想に基づいて開発された商品だという。サロンでのカウンセリングに伴う提案が奏功し、対面の販売機会が限定されたコロナ禍においても売り上げが伸びたそうだ。長年愛用する顧客も多いという。同商品を担当するポーラ美容サービス開発チームの伊藤瑠美氏に話を聞いた。
気・血・水と精
──「健美三泉」シリーズについて、教えてください。
「健美三泉」シリーズは、43年前に第1号商品が発売されたロングセラー商品です。
「人間の持つ土台の力に着目し、自分が持つ本来の力を高める」という東洋医学の発想に基づいて開発されてきました。
根本的な体質の改善に向け、「気」「血」「水」の三つのバランスを重視し、「未病」の段階でケアするというコンセプトです。悩みに合わせて、3種類の商品をそれぞれ展開しています。
からだの活力をケアしたいときは「気」の「バイタルベース」を、からだの巡りをケアしたい場合は「血」の「サーキュリンクベース」を、からだの潤いをケアしたいときは「シールドベース」を摂ってもらいたいと思っています。
2021年にリニューアルした「健美三泉」には、砂漠に生息し、生命力の強い植物として重宝されてきた「オシャグジタケ」から独自製法で抽出した「オシャグジタケエキス」を、全製品に配合しています。
リニューアルでは、「気」「血」「水」に加えて、生命力を生み出し、気血水を高める根源である「精」の発想も加えました。「オシャグジタケエキス」は、ポーラの研究開発機関のインナーケアの専門チームが、「精」にアプローチするために有効な素材として研究し配合しました。
バランスシートで見える化
──三つの商品からお客さまに適したものを提案するにはどうしていますか?
サロンでは、お客さまに対して、からだのバランスをチェックするシートを書き込んでもらっています。販売員であるビューティーディレクター(BD)がチェックシートを見れば、お客さまが抱えている体の悩みを3角形のグラフでチェックすることができます。お客さまの体の状態に合わせてBDが、3品の中から適切だと思われる商品を提案するようにしています。
サ
ロンで提供している、ポーラの肌分析では、からだの悩みに関するヒアリング項目も用意しています。直近の1~2カ月の、「睡眠」や「ストレス」などの体調についてもカウンセリングをするようにしています。結果を、タブレット上で見てもらうこともできます。
サロンでのエステの途中で、お客さまとBDのあいだで、「最近体の冷えが気になる」といった話題になることもあります。そういった会話の内容を基に、お客さまの体調に応じて、3品の中から適切なものを提案するようにしています。
全商品セットが最人気
──「シリーズ」の中でどれが人気ですか?
「バイタルベース」「サーキュリンクベース」「シールドベース」の三つをバランス良く整えられる90日分のセット「コンプリートベース」の人気が、最も高いです。「シリーズ」の販売個数のうち、約半分を占めています。

▲90日分のセット「コンプリートベース」
次に、ドリンク「ディープフォーカスリキッド」が人気です。

▲ドリンク「ディープフォーカスリキッド」
「健美三泉」は、長年愛用しているお客さまが多いです。長く使っていただく方は、コンプリートベースを購入していただくケースが多いです。
すぐに体感したいという人は、ドリンクを手に取ってくださる傾向があります。
「コンプリートベース」を除く3種類の中では、元気・活力をケアする「気」の「バイタルベース」の人気が高く、ポーラのスキンケア商品を購入するのと合わせて購入されるお客さまが多くいらっしゃいます。
お客さまの購入チャネルとして最も多いのは、対面で説明できるサロンショップですが、購入するお客さまの層は広がってきており、ECで購入するお客さまも増えています。