化粧品訪販最大手のポーラ(本社東京都、小林琢磨社長)は、香りが心の状態に与える影響についての調査結果を発表した。調査では、ポーラが独自に開発した3種の香り(リフレッシュ系・リラックス系・アクティブ系)を用いて、モニターに連続して嗅いでもらったという。香りを順に嗅ぐことで心理状態に有意な変化が見られることが明らかになったとしている。
調査は、20~50代の女性48人を対象に実施した。モニターを三つのグループに分け、それぞれ異なる順序と種類で香りを嗅がせたうえで、心理状態の変化を「VAS(Visual Analog Scale)法」で測定した。
その結果、第1群(リフレッシュ系↓リラックス系↓アクティブ系の順に嗅いだ群)では、「疲れている」「不安だ」といった否定的な感情が有意に減少し、「頭がすっきりしている」との回答が顕著に増加した。
対して、リフレッシュ系またはリラックス系の香りのみを重ねて嗅いだ第2群と第3群では、同様の有意差は確認されなかった。
全グループに共通して「ストレスを感じる」が低下し、「心地よい」「爽快である」「解放感を感じる」といった肯定的な感情が増加する傾向も見られたという。
ポーラは今後も香りによる心理・生理的影響に関する研究を継続し、美容サービスへの活用を推進するとしている。
続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。
会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。