テレビを中心としたマルチプラットフォーム事業を展開するQVCジャパン(本社千葉県、伊藤淳史CEO)は4月23日、NTTドコモと協働し、AI(人工知能)ショッピングナビゲーターによるライブコマースを実施する。AIが出演する話題性を生かし、視聴者数の獲得、視聴者との関係性強化を図りたい考えだ。
QVCジャパンは2023年12月、NTTドコモと最新技術を導入した新たなショッピング空間「メタバースQVCお買い物PLAZA」を期間限定で開設した。今回の取り組みはNTTドコモとの協働第2弾となる。
「前回の取り組みはお客さまの日常にメタバースが浸透されておらず、時期尚早だったと感じている。ただし、お客さまから将来の可能性として期待の声はいただいている」(QVCジャパン・担当者)と振り返る。
ライブコマース時に登場するAIショッピングナビゲーター「グルmetaQ(グルメタキュー)」は、NTTドコモが開発する独自技術を活用した「MetaMe(メタミー)」で動作するアバターAIだ。商品のスペックや販売情報、過去の紹介内容などを学習し、商品説明やさまざまな受け答えが可能だという。「グルmetaQ」とQVCショッピングナビゲーターの石橋尚弘氏との掛け合いにも注目だ。
「AIショッピングナビゲーターの検証としてテレビより参加しやすく、お客さまの意見やリアクションを参考にできる。お客さまから聞きたいことをインタラクティブにやりとりできるため、AIショッピングナビゲーターによるライブコマースを実施することにした」(同)と話す。
ライブコマースは有名インフルエンサーが登場し、ファンに訴求して購入につなげることが多い。だが、QVCジャパンでは、AIによるライブコマースを実施する。
「チャレンジとして施策に取り組んでいる。インフルエンサーの要素より、AIが商品を説明することの話題性をきっかけにお客さまの反応を検証する段階だ」(同)と話す。
売り上げよりも、視聴者数や視聴者のリアクションを重視しているという。