国内ではキャッシュレス化が進展する一方、個人事業主や中小企業における導入は未だ道半ばであり、導入コストや運用負担、IT人材の不足が大きな課題となっている。こうした状況を背景に、決済インフラを提供するSBPSと、金融業界向けのITソリューションに強みを持つITRが連携することで、より実効性のある支援体制を構築。決済・金融の両分野から中小事業者のDX推進を後押しする狙いだ。
SBPSの榛葉社長は、「ITRの技術と実績を高く評価しており、両社のシナジーによって新たな価値創出が期待できる」とコメント。今後は、技術やサービスを融合させ、より多様で先進的なソリューション提供を目指すとしている。
ITRは2007年創業の企業で、金融アプリケーション開発を中心に事業を拡大。自社開発のサービスを通じて、「安心・安全かつ利便性の高い」金融体験を提供してきた。SBPSは、ネット取引や対面決済など幅広い決済手段を扱い、事業者の売上向上を支援する企業として知られる。
今回の完全子会社化により、両社は技術融合による新たな価値創出を目指し、社会全体の利便性向上とキャッシュレス社会の実現に向けた取り組みを加速させる構えだ。