浄水器や暖房機器、調理機器メーカーのゼンケン(本社東京都、大井誠一社長)は、有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)の中でも古くから使われてきた「PFOS(ピーフォス)PFOA((ピーフォア)」の除去効果を備えた浄水器「スーパー・アクアセンチュリー」を販売している。同製品は、「PFOS・PFOA」と同様の性質を持ち、その代替品として使用されてきた「PFHxS(ピーエフヘキサエス)」の除去効果も確認しているとしている。「PFHxS」は、「PFOS・PFOA」同様に残留性有機汚染物質を国際的に規制するストックホルム条約により製造・使用・輸入が禁止されている。ゼンケンでは、PFAS対策にいち早く対応して、高い除去レベルを備えている。
「スーパー・アクアセンチュリー」は、浄水能力が高く、高機能な浄水器だ。遊離残留塩素や総トリハロメタン、溶解性鉛など、JIS規格17項目+8項目の対象物質が除去できるとしている。
カートリッジには、鉛除去セラミックを配合した成形活性炭や、高純度粒状活性炭、中空糸膜フィルター、コーラルサンドを採用している。2万2000リットルまで浄水能力を維持することができる。1日30リットルを使用する想定で、2年間使用できるとしている。
近年話題になっている「PFAS」は、自然界ではほぼ分解されないため、生物や水、土に長く残り、地球規模での汚染が問題になっており「永遠の化学物質」と言われている。発がん性などのさまざまな健康への影響が指摘されている。
国内では、岡山県や千葉県など、全国の地下水や水道水から、政府の暫定目標値を超える値が検出されている。26年4月に、「PFOS・PFOA」が水道法の水質基準項目に引き上げられ、浄水場での定期的な検査が実施されるようになる予定だ。
ゼンケンの「スーパー・アクアセンチュリー」は、JIS規格が定める除去率規準と、(一社)浄水器協会が定める自主規格基準をクリアしている。同社が行った「PFOS・PFOA」の除去試験では、浄水器協会が定める基準はもとより、さらに試験水濃度を倍に設定した過酷な条件でも定量限界まで除去が可能であることを確認したとしている。
デジタルモニターを搭載しており、カートリッジの使用可能残量と交換時期を表示している。
「スーパー・アクアセンチュリー」の販売価格は税込9万9000円。カートリッジ代は税込2万6400円となっている。
レンタルでも展開しており、本体価格とカートリッジの交換料金込みで、月々税込1980円で提供している。
ゼンケンでは、昨今の「PFAS」に関する報道について、「2026年4月から水道法の水質基準が引き上がることを受けて、浄水場でも、活性炭を入れて厳しくチェックするなど、水道水の安全性が高まっている。『PFAS』を過度に不安視せず、一方さまざまな水質汚染の課題に対し手軽に対策できる浄水器を検討してほしい」(営業部富永悟部長)としている。
ゼンケン「スーパー・アクアセンチュリー」
https://www.zenken-net.co.jp/categories/josui/stationary/MFH-222.html