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2025.05.30

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ハルメクホールディングス、2025年3月期 ハルメク売上11.3%増 新聞広告や店舗で新規顧客を獲得

ハルメクホールディングス、2025年3月期 ハルメク売上11.3%増 新聞広告や店舗で新規顧客を獲得

ハルメクホールディングス(HD)の2025年3月期におけるハルメク事業の売上高は、前期比11.3%増の267億5000万円だった。新聞広告や店舗において、順調に新規顧客を獲得できた。2024年5月に発表した業績予想を上回るペースで着地した。セグメント利益は同16.6%増の13億200万円だった。

ハルメク誌の発行部数は46万7000部を誇り、国内で最も多い発行部数となっている。2025年1-3月期(純第4四半期)におけるアクティブ(1年以内にサービスを利用)顧客数は前年同期より2万人多い137万人となった。そのうち、新規顧客が46万人、既存顧客が91万人だった。

コロナ禍が明けてから、店舗展開を加速している。2025年3月時点で11都道府県に18店舗を展開している。今後も全国の百貨店を中心に新規出店を増やしていく方針だ。

「まだ出店余地が残っている百貨店はどのくらいかを試算しているが、百貨店の中にも、地域によって成功しているところとうまくいっていないところがある。基本的には成功している、あるいは減少幅が小さいところが出店条件になる。この観点から言うと、現在18店舗を出しているが、最終的には百貨店内で2倍程度まではもっていけるのではないかと考えている」(宮澤孝夫社長)と話す。

店舗における売上高と新規顧客数は増加している。2025年3月期における店舗の売上高は、同39.8%増の22億1000万円だった。店舗における新規顧客数は同65%増の3万3000人だった。

2025年3月期における「ハルメクの靴」の売上高は5億円、「インナー」の売上高は23億3000万円、「コスメ」の売上高は32億4000万円だった。競争力の高い商品カテゴリーにおいて、前期を上回る売り上げを達成している。

「売り方としても、カタログだけ、新聞だけでなく、例えば新聞とテレビ広告を組み合わせたり、ネットでの広告を組み合わせたりするような売り方にトライしている」(同)と説明する。

「コスメ」は増収分が1億4000万円だった。宮澤社長は期待よりも伸びが小さかったと分析する。

「コスメでの新規顧客獲得がうまくいかなかったという背景がある。この背景については、最近、コスメの新規顧客を獲得する手法が開発できた。今年はその効果が表れるのではないかと思っているし、新規顧客をさらに増やすための第2弾となる施策も考えている」(同)と話す。

もう一つのシニア向けのカタログ通販事業である、ことせ事業の売上高は、同2%減の75億6700万円だった。アパレルを中心に魅力的な商品数を増やし、積極的な新聞広告の出稿により、順調な新規顧客獲得につながった。だが、商品完売による販売機会の損失が起こり、セグメント利益は3900万円の損失だった。

「完売商品については、特定の商品というよりも、とある時期に完売状況をきちんとモニターできておらず、それが大きな売り逃しになってしまった」(同)と振り返る。
 
ことせ事業で展開する新聞広告は積極的に全国紙、ブロック紙、地方紙に出稿している。

「過去に出稿した実績をもとに、次はどこに打つかを臨機応変に見ながら、あるいはテストを打ってみることで、どの媒体、地方紙、全国紙に出稿するかを決めている。つまり、どちらかと言えば地方紙だけでなく全国紙も含めて、採算が合うと見込まれるところには出稿するというやり方だ」(同)と話す。

ハルメクHDの連結売上高は同8.0%増の339億3000万円、営業利益は同24.5%増の10億6800万円、当期利益は同31%増の6億2300万円だった。

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