「関東DC」は11拠点目の物流センターとなる。アスクルの物流拠点としては「ASKUL関西DC」に次ぐ2番目の賃借面積となり、年間1000億円の流通を担うセンターだという。
開所式でアスクルの吉岡晃社長は、「われわれにとって積年の思いであった東の大型センターとなる。東日本エリアは長年、大型のセンターがなく、東日本のお客さまにも一部は西日本のセンターから商品を出荷するなど、最適ではない形になっていた。日本GLPさまより、この物件をご紹介いただき、即断し、今回の開所まで来れた」と語った。
「関東DC」の稼働により、高頻度商品とロングテール商品の翌日配送を両立し、現在「関西DC」から出荷しているロングテール商品の東日本出荷分を「関東DC」に切り替えることで、東日本での輸配送距離を短縮し、ロングテール商品も”明日来る”サービスの実現を目指す。
同社初の設備も導入
「関東DC」は従来センターのコンベア設備に加え、近年国内でも導入が進んでいるAGVの積極的な導入を推進。さらなる高度自動化、高効率化を図っている。
同社初となるトーヨーカネツの自動仕分けAGV「Table-sorting system」を160台導入した。高頻度品のデジタルピッキングエリアで搬送コンベアの代わりに稼働し、フレキシビリティを向上した。

▲搬送コンベアの代わりになるAGV「Table-sorting system」をアスクル初導入
さらに、ギークプラスのGTPソリューション「PopPick」最新AGVのVer.1.3を444台導入した。
入荷商品を保管場所まで搬送する工程を自動化するため、愛知機械テクノシステムの6輪台車搬送AGV「Carry Bee Dragon3」は12台を導入予定だという。
エレベーターに乗り込み他階までの搬送が可能なプラスオートメーションの工程間搬送ロボット「LUC-L1500V」1台も日本で初めて導入し、6月からPoCを実施予定としている。

▲GTPソリューション「PopPick」Ver.1・3を444台導入
さらにセンター内で使用する折りたたみコンテナの一部に、使用済みクリアホルダーを再資源化する「アスクル資源循環プラットフォーム」の再生材を約11%配合したものを初導入している。
開所式の開催と同時に、埼玉・上尾市、日本GLPとの間で「災害時の物資の供給及び一時保管等に関する協定」も締結している。