ハルメクはこのほど、東京と大阪でおせちの試食会を開催した。雑誌「ハルメク」、通販カタログ「健康と暮らし」、メルマガなどで参加者を募集し、東京会場では50人、大阪会場では57人が参加した。試食会で得た参加者からの声を商品開発に生かし、夏からのおせちの予約販売に挑む。
2025年、ハルメクが販売するオリジナルおせちが販売開始から20年目を迎えた。2025年新春(前回)のおせちの販売も好評で、前年比15%増の過去最高となる5万台を販売した。累計販売台数は45万台を超えた。おせちはハルメク通販の食品ジャンルの中でも、トップクラスの人気商品となっている。
今年のおせちは「伝統と未来」をテーマに設定した。料理研究家の横山タカ子氏が監修するなど新たな挑戦にも取り組んでいる。発酵食品の知恵を生かした「鰤の味噌漬」や「鮑のやわらか煮 塩麹掛け」など、伝統を重視しながらも”未来のおせち”を感じられる商品内容となっている。
試食会では、おせちを5種類、試食品目数を24品目用意した。「ダイヤモンドおせち(名称未定)」「プラチナおせち・七福神」「プラチナおせち・さくら」「プレミアムおせち・福寿」「スタンダードおせち・彩」を取りそろえた。
最も高級な「ダイヤモンドおせち」では、和牛ローストビーフ、フカヒレ旨煮など和洋中の高級食材を使用した。実際に参加者からも高級食材入りのおせちに驚いている声が聞かれた。
試食会では、参加者に味や見た目を5段階で評価してもらったり、おせち関連に質問するアンケートも用意した。
「アンケート結果より、満足度の基準を満たさなかったメニューは改善、またはアイテムそのものを差し替える。今回は24品目を試食いただき、8品目を修正・変更する予定だ」(物販ビジネスユニット 食品開発担当課長 橋本幸恵氏)と話す。
当日参加した人からは、「バラエティー豊かなおせちがうれしい」「どれもおいしかった」などの好評の声が寄せられた。一方で「子どもや孫はあまり食べないが、正統派のおせちは日本の伝統。受け継いでいきたい」と文化継承の大切さを語る参加者もいたという。
若い世代に向けては、「洋風メニューがあると手が伸びやすい」「温めて食べられる料理があるのは良い」という意見も上がった。
さらに、「夫は元旦も仕事。自分用に1人前を購入し、遠方の父にも贈った」「孫を含めて総勢15人が集まる。自分たちで料理をたくさん用意する。その中に、このようなおせちが一つあるのもいい」という声も聞かれ、家族形態やライフスタイルの多様化を知る契機になったという。
ハルメクは2025年8月22日よりおせちの予約販売を開始する。DMやカタログ、デジタル上でも情報を発信して、購入につなげていく考えだ。