日本郵便は6月17日、点呼業務不備事案に関する、行政処分と対応について、記者会見を行った。同社は6月5日、国土交通省から、一般貨物自動車運送事業の許可の取消処分を受けた。この処分を受け入れ、17日に国土交通省にその旨を報告したとしている。
今回の行政処分の執行により、日本郵便が使用している1トン以上のトラック、約2500台が使用できなくなる。執行後は、他の運送会社への委託を行うなどして、対応していくという。
約2500台のトラックが使用できなくなることにより、日本郵便は全国で、約11万8200便が配送できなくなるとしている。
処分後は、全国の便の34%を、佐川急便などの郵政グループ外の運送会社へ委託するとしている。残りの24%は郵政グループ会社へ委託、42%は日本郵便の軽四車両で代替するという。
「これからお中元などで、物流量が増加する時期がくる。そういった時期でも、臨機応変に対応していく」(千田哲也社長)と話す。
点呼の適正化に向けた取り組みについては、(1)意識改革(2)ガバナンス強化(3)点呼のデジタル化(4)モニタリング等の取り組み─を実施し、点呼不備の根絶に向けて、全力で取り組んでいくとしている。
日本郵便では、「点呼業務の実態把握及び法令遵守体制の構築が不十分であり、その結果、会社運営に重大な支障をきたした」ことに対し、千田社長含め計11人に対し、一定期間の報酬減額を実施したとしている。
「二度とこのようなことがないよう、そして一日でも早く、皆さまの信頼を取り戻せるよう、管理を徹底していく」(同)と話している。
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