厚生労働省、医薬品ECのルール整理 濫用の恐れのある医薬品に規制

厚生労働省は12月18日、「医薬品の販売制度に関する検討会」の第11回会合を開催した。医薬品のネット販売の全面解禁に向けた、ルールに関するとりまとめに向けた議論を行った。濫用の恐れのある医薬品のネット販売では、対面または音声や映像による確認を必要とし、若年層には販売数を制限することなどを盛り込む見通しだ。

厚生労働省は今年2月から、「医薬品の販売制度に関する検討会」を立ち上げ、有識者による医薬品のオンライン販売などについて議論を進めてきた。ネット販売を禁止してきた要指導医薬品の取り扱いなどが議題となっている。

要指導医薬品など一般用医薬品のネット販売は全面解禁の方向性だが、一部医薬品には新たなルールを設ける。

新たなルール案では、濫用の恐れのある医薬品の販売に関して、薬剤師などが対面または音声や映像によるオンライン販売を原則とする。20歳以上が小容量の製品を複数個もしくは大容量の購入を希望する場合、理由を確認する必要がある。薬剤師は必要に応じて20歳以上であるかどうかの本人確認を身分証明書で確認を行う。

さらに情報提供の徹底を行い、万引きなどの不適正な製品入手を防ぐため、直接購入者の手に届く場所に陳列しないこととした。