2025年6月には、「骨太方針」「新しい資本主義実行計画」「デジタル行財政改革 取りまとめ」といった国の重要な政策方針が策定され、前回の提言の趣旨が一部反映された。これを受けて、新経連は最新の政策動向と内部での議論の深化を踏まえ、提言をさらに深掘りした「Ver.2」を発表した。
提言の基本的な考え方は、日本の経済成長モデルが「失われた30年」と呼ばれる停滞を招いている現状を打破し、イノベーションが生まれやすい社会への変革が必要とされているというものである。産業競争力を高め、新たな価値を生み出すためには、問題解決能力と社会実装力を兼ね備えたアントレプレナーシップを持つ人材が不可欠とされる。
提言は、人口減少やAI時代を見据え、育成すべき人材像を明確に意識しながら、教育の「現代版」へのアップデートを目指すものである。これを実現するために、以下の3つの柱が掲げられている。コンテンツ面では「アントレプレナーシップ教育」の実現、システム・環境整備面では「教育DX」の加速、運用面では教職員の対応力の向上が挙げられている。

▲前回の提言と今回の提言の比較を踏まえた全体俯瞰図
主な提言事項としては、次期学習指導要領に基づく教育課程の柔軟化や「アントレプレナーシップ教育」の推進、社会経済状況の変化を踏まえた産業分野別の人材育成政策、「AI利用促進」や情報教育の在り方、職種間ミスマッチやジェンダーギャップ解消のための政策パッケージ、教育提供主体や方法の多様化に向けた制度改革、教育データ利活用のハブの再構築が含まれている。
新経連は、日本の産業と社会の変革を後押しするため、本提言の実現に向けて各方面での政策対話を重ねていくとしている。
※本記事の制作にあたってAIを活用しています。